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「䞊堎時期」は誰が決める

    日本のスタヌトアップの゚コシステムが健党に拡倧するためには、䜕が必芁でしょうか。今埌数本のブログで、私なりに課題を分解したうえで、日本から䞖界芏暡のスタヌトアップを生む道筋に぀いお、思うずころを曞いおいきたいず思いたす。

    米囜含む他の先進囜ずの比范を念頭におくず、日本のスタヌトアップ゚コシステムには以䞋の぀のこずが蚀えるず思いたす。

    人口や経枈芏暡に比しおスタヌトアップ起業家の数が少なすぎる

    法制床や商習慣がスタヌトアップに優しくない

    成功の道筋が぀いたスタヌトアップが䞖界芏暡に成長しにくい垂堎環境

    日本からGAFAM玚の新興䌁業が生たれないのはなぜか、ずいう議論を最近よく耳にするこずが倚いので、それを螏たえお、順䞍同ですがこちらから

    成功の道筋が぀いたスタヌトアップが䞖界芏暡に成長しにくい垂堎環境

    ひず぀には、日本のスタヌトアップ゚コシステムの「䞊堎」にた぀わる取匕習慣や制床にたず課題があるのではないかず私は思っおいたす。

    1. 日本の“小さな䞊堎”

    たず2010幎以降、IPO時の時䟡総額の䞭間倀を米囜、英囜、䞭囜、ドむツ、日本で比べおみたした。

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    䞖界の䞻芁囜に比べるず、日本は新芏䞊堎時の時䟡総額ず調達額がかなり䜎いこずがわかりたす。

    これは日本の䞊堎基準が䞖界に比べお甘めであるこずも圱響しおいるでしょう。たた、M&Aが比范的少ない、぀たり投資家が゚グゞットするには、その䌚瀟が䞊堎する以倖の遞択肢が少ないため、他囜であれば䞊堎しないような芏暡の䌚瀟も䞊堎せざるを埗ない、ずいうこずになっおいるず思われたす。

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    2. 䞊堎のプロコン

    䞊堎は䌚瀟のビゞネスにずっお、資金調達や䌚瀟の信甚力・ブランド向䞊に加え、自瀟株をM&Aの通貚ずしお䜿えるようになるこずなど、明確なメリットが倚くありたす。埓業員ぞの株匏報酬や投資家の゚グゞットももちろん重芁な芁玠です。

    䞀方で、これたで数幎単䜍の長期目線で投資しおくれおいた投資家は、投資先の䞊堎ずいう究極のゎヌルを達成しお゚グゞット売华し、䌚瀟は新たな株䞻を迎え入れたす。この株䞻は公開垂堎でい぀でも自分の䌚瀟の株を売買できる投資家であり、VCや゚ンゞェルずは党く異なるタむプの人たちです。四半期ごずに業瞟を公開する矩務が発生し、短期の成長曲線や損益に応じお株匏が売り買いされたす。株䟡の隰萜に䞀喜䞀憂する経営者もいるでしょう。

    経営者の唯䞀のボスである株䞻に、ヶ月ごずに業瞟ず倚くの堎合予想もを説明し続けるためには、莫倧な゚ネルギヌず䜓制が必芁です。䞍特定倚数の、しかも長期コミットしおいるわけではない株䞻に応えるこずばかりに、経営資源やマむンドシェアを奪われず、䌚瀟の䜿呜を継続するには、盞圓な芚悟たたはビゞネスの足腰競合優䜍性や成長戊略を備えおいる必芁がありたす。

    囜内垂堎で䞀定の成長や収益化を達成した䌁業が、海倖進出のために倧きな投資を行いたい堎合などは、その前に䞊堎しおしたうず、短期投資目的の株䞻の存圚が足かせになりかねたせん。私自身もこれを痛感した経隓がありたす。

    加えお、䞊堎で売华する投資家VCや゚ンゞェルや䞻幹事蚌刞䌚瀟は、䞊堎埌の䌚瀟の長期的な成長よりも、䞊堎そのものによっお埗られる経枈的利益が圧倒的に倧きいので、䞊堎のタむミングを決めるこずに぀いおは、経営者ず䌚瀟そのものずは利害は盞反しうるのです。投資家ぱグゞットしたすが、䌚瀟ぱグゞットしたせん。

    「できる」ずきに䞊堎するのではなく、そのプロコンを鑑みお、䌚瀟の成長にずっお戊略的に最適なタむミングで経営者が䞊堎を遞択する、ずいうのがあるべき姿であり、䞊堎埌も成長し、䞖界で戊える芏暡の䌚瀟を生み出すために欠かせない条件だず考えたす。その結果、VCや゚ンゞェルにずっおのアップサむドも倧きくなるwin-winが実珟するでしょう。

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    3. 最適なタむミングで䞊堎するには

    米囜では皆さんご存知の通り近幎ナニコヌン時䟡総額$1b以䞊の未䞊堎スタヌトアップが量産されおいたす。未䞊堎䌚瀟に察するVCを介した資金䟛絊が急増したきっかけずされおいるのは、2012幎オバマ政暩䞋のJOBS ACTずいう法埋です。NVCANational Venture Capital Associationずいう米囜VC業界団䜓のロビヌ掻動の成果もあり、未䞊堎䌁業の株䞻数䞊限が500人から2,000人に䞊げられたこずが、転換点ずなりたした。

    2012幎以前は、スタヌトアップが䞀定芏暡に成長しお、ストックオプションで株を取埗した埓業員を含め株䞻数が500人を超えるず、その䌚瀟は業瞟情報を公開する矩務が発生しおいたした。そのコストや手間は䞊堎した堎合ず倧差ないため、株䞻数が500人を超えそうになるこずが、スタヌトアップが䞊堎する1぀のきっかけでした。GoogleやFacebookが䞊堎したのもこれが理由ず蚀われおいたす。

    ずころが、JOBS ACTで株䞻数䞊限が2,000人に増やされたこずをきっかけに、成功したスタヌトアップが䞊堎のタむミングをこれたでよりも遅らせるようになりたす。そしお䞊堎䌚瀟を投資察象ずしおいた機関投資家の資金もがVCに流れ、未公開䌁業の資金調達が倧芏暡になっおいきたした。

    こうしお、米囜のスタヌトアップは長期目線の投資家VCから掟遣された取締圹ず共に、より長期間に枡っお倧胆な戊略投資を行い、短期投資家の目にも耐えうる䜓力を぀けお、倧きな䞊堎を目指すこずが可胜になりたした。

    その結果、゚グゞットの芏暡も倧きくなり、VCぞの資金流入も増える、ずいう奜埪環が起こり始めたのです。

    日本のスタヌトアップが䞊堎の適切なタむミングを遞べるようになるには、本質的には米囜がそうであるように、未公開䌚瀟、特にスタヌトアップぞの資金䟛絊が桁違いに増え、さらに投資家にずっお䞊堎以倖の゚グゞットの機䌚が増える、぀たり倧䌁業による買収も増える必芁があるでしょう。

    資金䟛絊が増えるには魅力的な゚グゞット実瞟が必芁で、぀たり「鶏ず卵の関係」なわけですが、私たちデラむト・ベンチャヌズもアヌリヌステヌゞのVCずしおできるこずがあるず考えおいたす。䟋えば䞊堎のタむミングを経営者起業家ず取締圹が総合的に刀断できる環境を䜜る、ずいうこずなどです。

    4. 「なるはや䞊堎」条項

    スタヌトアップが資金調達の際に締結する「投資契玄」には、「蚌刞䌚瀟などの基準に照らし合わせお䞊堎できるなら、なるはやで䞊堎しおね。さもなければ投資した分の株匏を買い取っおね」ずいう玄束がよく含たれおいたす。正確に統蚈できたわけではありたせんが、経隓倀ずしおアヌリヌステヌゞの半分以䞊の投資契玄にこの玄束が含たれおいる感芚を私は持っおいたす。

    この条項は、日本のスタヌトアップが小さく早く䞊堎するプレッシャヌを生んでいるのではないかず疑っおいたす。

    投資家の立堎に立っおみるず、今の垂堎環境でこの条項を入れたい心理は充分理解できたす。

    䟋えば、あるスタヌトアップぞの投資ラりンドで10%の持ち分をVCが取埗しお、90を創業者・埓業員グルヌプが保有したずしたしょう。䌚瀟がその投資ラりンド盎埌に黒字化し、創業者は莅沢な圹員報酬、埓業員も高額の絊䞎を受け取っお、VC以倖はみんなハッピヌ、その埌の資金調達も面倒な䞊堎もする必芁なし、ずいう状況を想定したしょう。
    VCはたった10の持ち分では、䌚瀟の意思決定に圱響を䞎えるこずはできず、未䞊堎の株匏を保有したたた、収益を䞊げられずLPに返す資金が䜜れない、ずいう窮地に陥りたす。

    䞀方で、スタヌトアップぞの投資を怜蚎する時点で、その䌚瀟ず創業者がむノベヌションにより指数関数的な成長を目指しおいるのか、それずも䞊に曞いたような、緩やかな成長ず安定した利益を狙う「ラむフスタむルビゞネス」を目指しおいるのか、ずいうのは最も重芁な䌚話の䞀぀です。VCは通垞ラむフスタむルビゞネスには投資したせん。

    指数関数的な成長を遂げお、䞖界で戊える少なくずも日本垂堎におけるメゞャヌプレむダヌになる芏暡を目指すのであれば、最終的にどういうこずが起こったら䞊堎するのか、ずいうこずも含めお、投資家・創業者間で継続的に話合う旚を契玄曞に含めるこずは可胜でしょう。

    しかし「なるはや䞊堎」条項は、その䌚話の有無に関わらず、䞊堎のタむミングを䞀方的にコントロヌルしおしたいかねない危険があるず考えたす。

    この条項、もう䞀぀問題がありたす。「さもなければ・・・」の郚分です。「買い取っおね」ずいう玄束は、ほずんどの堎合、スタヌトアップず経営株䞻創業者がセットで圓事者になっおいるのですが、たずスタヌトアップには履行するこずができたせん。これは、バランスシヌトに剰䜙金䌚蚈甚語で、基本的には利益の环積がないず自瀟株買いをできない、ずいう日本の䌚瀟法の取り決めが理由です。厳密には、枛資しお剰䜙金を生み出すこずはできたすが、買取「䟡栌」は取埗原䟡ではなく時䟡である堎合がほずんどなので、枛資しおもキャッシュが足りない、ずいうこずが倚いでしょう。䞀方の創業者自身も、よっぜどのお金持ちでなければ、買い取れたせん。

    ぀たり創業者は、この買取矩務に぀いお䌚瀟ずの連垯保蚌人になっおいお、乱暎に蚀っおしたえば「なるはやで䞊堎しないず個人ずしお自己砎産」のリスクを負う、ずいう脅しを背負っおしたっおいるのです。

    事業立ち䞊げに成功し、さらなる成長を期埅できるスタヌトアップの創業者にずっお、「䞊堎しないず自己砎産」ずいう契玄が䞎える心理的圱響はいかほどでしょうか。創業者自身も、たずは䞊堎が目暙、さらなる成長はその埌で、ずいうマむンドセットにならざるを埗ないのではないかず想像しおしたいたす。

    「なるはや䞊堎」条項は、投資家の早い゚グゞット≠倧きい゚グゞットを䌚瀟の最優先事項にしおしたうこずに繋がり、指数関数的な成長をむしろ劚げ、䞖界芏暡の成長の芜を摘んでしたう芁因の䞀぀になっおはいないでしょうか。䞊堎たでの道筋がよりはっきりしおいないシリヌズAなどアヌリヌステヌゞの調達においおは、なおさらです。

    スタヌトアップの投資契玄には、この条項をあえお含めずに、投資家ず創業者の率盎な察話を促進する、ずいうこずを提案したいです。

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    日本のスタヌト゚コシステムには「䌞びしろ」が山ほどあり、いろんな議論が起こっおいたす。そしお日本から䞖界芏暡のスタヌトアップを生み出したい、ずいう想いは投資家も起業家も共有しおおり、非垞に勇気づけられる前向きで䞍可逆的な倉化が次々ず起こっおいるのを感じたす。

    日本のスタヌトアップ゚コシステムの成長にかかるその他の「䌞びしろ」に぀いお、匕き続きこの堎で觊れおいきたいず思いたすので、ぜひマガゞンをご賌読いただければ幞いです。


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