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この連載26本、AIが書きました。私の手間は1本30分以内。議事録とSlackを読ませて1年分を書き切った、Claude CodeとCodexの使い方

    前回の記事の最後に、「この連載の最終回」と書きました。

    本編はあれで終わりです。ただ、もう1本だけ、あとがきを書かせてください。

    9月10日から29日までの20日間で、この連載を26本出しました。合わせて約18万字、画像は208枚です。

    そのほとんどを書いたのは、私ではありません。AIです。

    私がやったのは、出てきた原稿を読んで、直すところを言うことくらいでした。かけた時間は、1本あたり30分もありません。

    それも、仕事の合間にやっています。

    今回は、この連載をどうやって書いたのか。何をAIに読ませて、私は何を直し、何をあえて直さなかったのか。

    そして、なぜ20日で26本も出したのかを、お届けしたいと思います。

    ※この連載の全体像はこちらにまとめています → 中小企業のAI推進、この1年で何が起きたか。連載全27本の目次

    この記事に書いてあること

    • 26本の記事を、何を材料に、どういう分担で書いたか

    • 私が直したところと、あえて直さなかったところ

    • Claude CodeとCodexに実際に頼んでいる言い方

    こんな方に向けて書いています

    • 社内の取り組みを発信したいけれど、書く時間がない方

    • 議事録やSlackはたまっているのに、誰も読み返していない方

    記事の最後に、実際に使っている頼み方を載せています。やり方だけ知りたい方は、先に下まで飛んでください。

    結論:1年分の記録を読ませて、直しを言っただけだった

    先にまとめます。

    • 材料は、1年分の会議の文字起こし、Slackのやり取り、社内の資料の3つ

    • それを1つのフォルダに集めて、Claude Codeに読ませて原稿を書かせた

    • サムネイルと本文の図は、Codexに作らせた

    • 私がやったのは、原稿を読んで直しを言うことと、noteに貼って公開すること

    書くのに使った材料は、この1年で私たちがすでに残していたものだけでした。

    新しく取材したものは、ほとんどありません。

    会議で話したこと、Slackに書いたこと、資料にまとめたこと。それがそのまま原稿の材料になっています。

    1年前は「喋るだけ」で書いていた

    1年前、私は私のnote記事、こうして作ってます。という記事を書いています。

    当時のやり方は、Geminiに向かって音声入力で喋るだけ。帰り道に駅まで歩きながら喋って、3,000字くらいの記事にまとめてもらう。

    レビューは7割でいい、と割り切っていました。

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    そのやり方は、2025年の9月で止まります。

    理由は目次の記事に書いたとおりで、社内のAI推進の仕事が重くなり、喋る時間そのものがなくなりました。

    「ほぼ喋るだけ」でも、喋る時間がなければ1本も書けませんでした。

    変えたこと:喋る代わりに、記録を読ませた

    今回変えたのは、この1点です。

    私が喋るのを待たずに、すでにある記録をAIに読ませる。

    考えてみると、この1年、私は毎週の会議でずっと喋っていました。その声は、会議の文字起こしとして全部残っています。

    Slackにも、社内の資料にも、そのとき考えていたことが書いてあります。帰り道に改めて喋らなくても、材料はもう手元にありました。

    読ませた材料は、次の3つです。

    • 会議の文字起こし … Nottaで録っていた会議のうち、AIの取り組みに関係する回を33本(9月の回は、あとから足しています)

    • Slack … AI推進に関係する4つのチャンネルのやり取り

    • 社内の資料 … Googleドライブにあった、AI関係の資料61äťś

    これを最初にAIに読ませて、3つのものを作ってもらいました。

    • 月ごとのタイムライン(1年で何が決まり、何が止まったか)

    • 引用に使える発言の抜き書き(文字起こしの原文のまま)

    • 記事にできるネタの一覧(最初は62本)

    素材を集めて整理したのは、9月9日です。翌日の10日に、1本目を公開しました。

    仕組み①:全部を1つのフォルダに置いた

    材料も、ルールも、原稿も、画像も、全部を1つのフォルダに置いています。Googleドライブの中の、ただのフォルダです。

    • 素材(文字起こし・Slack・資料を整理したメモ)

    • 書き方のルール

    • 書きかけの原稿

    • サムネイルの依頼書と、できあがった画像

    • 公開した記事(1本ごとにフォルダを分けて保管)

    Claude Codeは、このフォルダを開いて作業します。

    記事を1本書くたびに、新しい会話を立ち上げます。前の記事の話を引きずらないように、1記事1会話にしています。

    その代わり、毎回同じルールのファイルを最初に読ませます。

    会議の文字起こしの全文は、毎回は読ませません。月ごとのタイムラインと発言の抜き書きで、たいていは足ります。

    特定の会議の原文が要るときだけ、その1本を開いてもらいます。

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    この連載の作り方

    仕組み②:直したことを、ルールに書き足させた

    このやり方でいちばん効いたのは、ここだと思っています。

    私が直しを言ったら、同じ直しを二度言わなくていいように、ルールのファイルに書き足してもらう。

    たとえば、こういうものです。

    • noteでは、文の途中から始まる太字が記号のまま表示される → 太字は1行まるごとだけにする

    • 見出しを2段にすると、noteの目次が入れ子になって読みにくい → 見出しは1段だけにする

    • 会議での発言が地の文にまぎれて、誰の言葉か分からない → 発言は自分のものも含めて全部引用にする

    • 仕事の中身を書きすぎて、会社が特定できてしまう → 事業の説明はぼかす

    書き足すときは、「なぜそう直したか」も一緒に残してもらいます。理由が書いてあると、似ているけれど少し違う場面でも、AIが自分で判断してくれるからです。

    Claude Codeには、会話をまたいで覚えておくメモの仕組みもあります。直しの理由は、そちらにも短く残しています。

    こうして書き足していったら、ルールのファイルは十数本、合わせて13万字ほどになりました。書いたのはほとんどClaudeで、私は直しを言っただけです。

    記事の本文に近い量のルールが、20日で横にできあがっていました。

    仕組み③:画像はCodexに任せた

    サムネイルと本文の図は、Codexに作らせています。

    分担はこうです。

    • Claude Codeが、記事に合わせて「依頼書」を書く(入れる文字、色、構図、やってはいけないこと)

    • 依頼書を、同じフォルダの中に置く

    • 私がCodexに、一文だけ貼る

    • Codexが画像を作って、同じフォルダに保存する

    Codexアプリに入っている画像生成を使っているので、画像のために別の料金がかかるサービスは使っていません。

    26本の本文に入れた画像は208枚。1本あたり8枚前後です。

    サムネイルのデザインは、この20日の間に3回作り直しました。3本くらい並べると、毎回「また同じ絵に見える」となったからです。

    そのたびに、デザインの決まりを1つのファイルに書き直しました。Claude CodeもCodexも、そのファイルだけを見るようにしてあります。

    文字の位置がずれたり、図の比率が合わなかったりしたときは、Claude Codeが画像を少しだけ動かして直しています。

    1本あたりの流れ。私の30分はここに使っている

    1本の流れは、だいたいこうです。

    1. 私が「次はこのネタで」とネタの番号を言う

    2. Claude Codeが素材を読んで、原稿を最後まで書く(末尾に、ハッシュタグやリンク先をまとめたメモが付く)

    3. 私が読んで、直すところを口頭で言う

    4. Claude Codeが直して、サムネイルと図の依頼書を書く

    5. 私がCodexに一文を貼って、画像を作ってもらう

    6. 私がnoteに貼って、画像を入れて、公開する

    7. 公開したURLを渡すと、Claude Codeが公開ページをチェックして、フォルダを片付ける

    このうち、私の番は1・3・5・6の4つです。1と5は、一言で済みます。

    1本あたりにかけている時間は30分もありません。そのほとんどが、3の「読んで直しを言う」ところです。

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    1本の流れのうち、私の番は4つだけです

    直したのは「誰が言ったか」と「話の筋」

    レビューでは、全部の文を細かく見ているわけではありません。

    直したのは、主にこの2つです。

    • 誰の発言か、何が起きたか、という事実

    • 話の筋が通っているか、というロジック

    AIは記録を読んで書くので、記録どおりに間違えることがあります。この連載でも、こういうことがありました。

    • 発言の主が入れ替わっていた。文字起こしの話者の名前がずれていたこともあった

    • 記録に実施の跡が残っていなかった研修を、「1回も開けなかった」と書いていた。実際には、開発向けは開けていた

    • 社外のイベントで聞いた話で、話し手の立場を取り違えていた

    2つ目はAI研修、開けたのは開発向けだけでした。で、タイトルから書き直しています。

    AIは、記録にあることしか書けません。記録にないことは、なかったことにしてしまいます。

    議事録に残るのは、決めたことと止まっていることが中心です。うまくいったことは、案外記録に残っていませんでした。

    そこだけは、その場にいた人が直すしかありません。

    あえて直さなかったもの:前の記事との小さな食い違い

    一方で、あえて直さなかったものもあります。

    その記事の話に関係ないところ。前の記事と少しずれているけれど、話の筋には影響しないところ。

    こういうところは、気づいても、ほぼそのまま出しました。

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    直したのは、事実と話の筋だけでした

    1年前に書いた「7割主義」を、今回も続けた形です。全部を100点にしようとしていたら、26本は出せませんでした。

    ただ、黙ったままにするのもよくないので、分かっているものをここでまとめて直しておきます。

    • 目次の記事で「経営会議で7つの反論を受けた」と書きましたが、AI活用の人事評価は、まだ早かった。で数え直した「10の反論」が正しい数です

    • 同じく目次の記事で「7月の会議」と書いた、浮いた時間を雑務に回している、という私の発言は、5月の会議のものでした

    • 「AI利用状況の最下位は、情シスでした」のあとがきで「契約している約90䝜ぎSaaS」と書いたのは、正しくは「ログインが検知された数」です(「AIのツール代」の回の本文で直しています)

    なぜ、20日で26本も出したのか

    理由の半分は、書けたからです。

    1本あたりの私の手間が30分を切ると、書くかどうかを迷う理由がなくなります。1年分の出来事を、全部出せる。

    もう半分は、1年分の記録が、読み返されないままたまっていたからです。

    議事録は毎週増えていきます。でも、あとから読み返すことはほとんどありません。

    会議で話したことも、Slackで書いたことも、そのままでは誰にも届きません。

    記録は、読み返されなければ、なかったのと同じでした。

    それを、同じような中小企業の人が読める形にしておきたかった、というのが正直なところです。

    ただ、出せるからといって、全部出していいわけではありませんでした。

    目次の記事では、最初「これから56本を順番に出す」と書いていました。実際に出したのは26本です。

    途中で、似た話が続くようになりました。同じ会議を材料にした記事が、3本出ていたこともあります。

    書いている私が飽きていたので、読む人はもっと飽きていたと思います。

    そこで、うちで実際に起きた出来事、数字、そのときの発言、の3つが揃わないネタは書かない、と決めました。47本残っていたネタを、最後は12本まで絞っています。

    量はいくらでも出せます。何を出さないかを決めるのが、私の仕事でした。

    ここで一つ、反対側の見方も置いておきます

    AIが書いた記事を読む意味はあるのか、と思う方もいると思います。

    正直なところ、文章そのものはAIが書いたものです。言い回しに、私らしくないところもたぶんあります。

    それでも、書いてあることは、全部うちで実際に起きたことです。

    会議で誰が何を言ったか。何が止まって、何が残ったか。

    そこは記録から取っていて、違っていたら私が直しています。

    書いたのはAIでも、起きたことと、出すと決めたことは、私たちのものでした。

    逆に言うと、記録が残っていなければ、この連載は1本も書けませんでした。AIに書かせる前に、まず記録が要ります。

    うまくいかなかったこと:noteに貼るところだけは、人のミスが残った

    AIに任せられなかったのは、noteに貼るところです。

    記事の最後の「あわせて読みたい」は、本当は記事のカードで出すつもりでした。でも貼り方を間違えて、ただの文字のリンクのまま公開した記事が、11本続きました。

    原稿には毎回、「ここはカードにする」という注意書きが付いていました。それでも、私が貼るところで抜けました。

    最後は、公開済みの記事をClaudeにブラウザで開かせて、まとめて直してもらいました。

    書く工程をどれだけ整えても、人が手で触るところにはミスが残ります。

    そのまま使える:私が実際に頼んでいる言い方

    最後に、頼み方を載せます。②と④は実際に使っている文面そのまま、①と③は私がまとめた形です。

    ① 素材を集めるとき(最初に1回だけ)

    このフォルダに、note連載の材料を集めたい。
    次の3つを読んで、整理したメモを作ってほしい。
    
    1. 会議の文字起こし(〈フォルダの場所〉)
       AIの取り組みに関係する回だけ選んで、テキストに変換してここに置く
    2. Slackの〈チャンネル名〉(読むだけ。投稿やリアクションはしない)
    3. Googleドライブの〈フォルダ名〉にある資料
    
    作ってほしいもの
    - 月ごとのタイムライン(何が決まって、何が止まったか)
    - 引用に使える発言の抜き書き。文字起こしの原文のまま、日付と会議名を付ける
    - 記事にできるネタの一覧。ネタごとに、使える素材の場所を書く
    
    要約と原文は、はっきり分けて書くこと。
    

    ② 1本書かせるとき(毎回)

    note記事を書きたい。ネタは 【A3 / C14 など】。
    00_運用ルールの5本と公開済み記事インデックスを読んでから、
    ネタリストの該当行とタイムラインの該当月だけ見て書いて。
    議事録の全文は必要になったときだけ開いて。
    末尾に入稿メモ(マガジン・ハッシュタグ・内部リンク・想定クエリ)も付けて。
    

    「00_運用ルール」は、書き方のルールを置いているフォルダの名前です。

    慣れてからは、「A3書いて」の一言で通じるようになりました。フォルダの中の説明書に、この手順を書いてあるからです。

    ③ 直しを入れたとき

    今の直しを、次の記事でも言わなくていいようにしてほしい。
    どのルールのファイルに書き足すのがいいか決めて、書き足して。
    なぜそう直したかも、一緒に書いておいて。
    書き足したファイルの名前を教えて。
    

    ④ Codexに貼る一文

    依頼/〈記事ID〉.md からサムネイルを1枚作り、完成フォルダへ保存して。
    

    依頼書の中身は、Claude Codeが毎回書きます。Codexの側には、フォルダの中に作業ルールのファイルを1つ置いてあって、最初にそれを読むようにしています。

    まとめ:さて、あなたの会社の記録は、どこに眠っていますか?

    3行にまとめます。

    この連載26本は、1年分の会議の文字起こし・Slack・社内の資料を読ませて、AIが書きました。

    私がやったのは、誰が言ったかと話の筋を直すことと、何を出さないかを決めることでした。

    書く時間がなくても、記録が残っていれば、発信はできました。

    会議の文字起こしも、Slackのやり取りも、たぶん皆さんの会社にもたまっていると思います。

    あなたの会社の記録は、いまどこで眠っていますか。

    あとがき

    これで、この連載はいったん区切りです。

    ただ、書くのをやめるわけではありません。社内でAIを使っていると、日々いろいろなフィードバックをもらいます。

    それを実際に試してみて、うまくいったことも、いかなかったことも、これからも定期的にここに書いていきます。

    作り方も、このまま続けます。

    記録を読ませて、直しを言う。1本30分以内で。

    また日々、追っていただけると嬉しいです。

    あわせて読みたい

    同じように社内でAI活用を推進している方の話が、一番参考になります。 「うちはこうだった」があれば、ぜひコメントで教えてください。

    この連載では、横浜の中小企業でAI活用を進めるなかで、 うまくいったことも、うまくいかなかったことも、そのまま書いています。 よかったらフォローして、次回も読んでいただけると嬉しいです。

     
     
    横浜の中小企業で、社内のAI推進を担当しています。Claude・Gemini・ChatGPTを業務に入れた1年を、会議の記録をもとに連載にしました(全27本)。うまくいかなかったことも、数字と一緒にそのまま書いています。同じ立場の方のヒントになればうれしいです。(Xでも発信中)

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