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月の欠けた夜

    予定を変えて家路へいそいだ。
    月食があったのを思い出して、カメラを抱えて外にでた。
    ひさしぶりに犬以外を撮る。

    街灯のあかりが届かないところで、カメラの設定をiPhoneで調べる。設定を変えながらシャッターを切る。

    今夜は、ちがう予定のはずだった。
    予定通りならば、カメラで月食を撮ることはなかった。

    いまごろ、虹の橋でも同じ月をみているのかな。
    なんだかセンチメンタルな気持ちに包まれていた。

    遠くを見あげ、甲高い声でみかんが吠えだした。

    いつもならば、とうに自分の寝床で横になるのに、明かりを消してもすぐそばにいる。枕もとのとなりのガランとしたところに、香箱座りでいる。
    なにか伝言があるならば、教えてほしい。

    月の欠けた夜、あたたかいおくりもの。

    #日記 #皆既月食




     
     
    好きなものと、忘れたくない感覚のそばで。 短すぎず、重すぎない文章を置いています。 編み物、写真、ことば、そして日々の観察。

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