
予定を忘れて毎日パニック——発達グレー息子と、家族をすくった「カレンダー共有」の話
「うわぁぁぁあ、被ってんじゃん!はい無理!はい無理!もういい、部活休むか!」
リビングに、リクの叫びが響く。塾と部活の予定がぶつかっていることに、今の今まで気づいていなかったのだ。
早く気づいていれば調整できたのに。暇そうにしていたのに、スケジュールそのものを見落としている。これが、発達に凸凹のある我が家の長男・リクの「不注意」だ。
今日は、この予定忘れに振り回された日々と、我が家を救ってくれたあるツールの話を書きたい。
環境の変化に弱いという特性
リクは、環境の変化にとても弱い。
いつものルーティンで決まっている予定や時間は、ある程度スムーズにこなせる。だが、時間が変わると途端に対応が難しくなる。
特に大変なのが、塾だ。
普段は曜日も時間も固定なので、通い始めこそ大変だが、慣れればルーティンとして問題なくこなせる。ところが、テスト前や長期講習になると、曜日も時間も変更になる。これが、リクにはかなり難しいらしい。
やっとの思いで日程調整の用紙を提出し(この「日程を提出するのが苦手」という話も、また別の記事で書きたい)、新しい日程が決まる。
——が、今度はその日程や時間を、忘れてしまうのだ。
「お母さんも忘れてたじゃん!」
当初は私も気をつけて、声をかけていた。
でも、私がうっかり声かけを忘れたある日。リクは「お母さんも忘れてたじゃん!」と、こちらにキレてきた。
「何言ってんの?! お母さんの予定じゃないんだけど!」
もちろん、大喧嘩である。
このとき思った。たまに「今日、塾あるの?」と聞くことはあっても、もう基本的には、私が把握して声をかけるのはやめよう。自分で管理して行けるようにするほうが、今後の本人のためにも良い、と。
ちなみに、自宅にいるのに普段と違う塾の日程を忘れていて、塾から連絡をもらったことが3度ほどある。
塾には、あらかじめ特性について伝えておいた。ルーティンでない振替の時間割を忘れやすいこと、もし時間になっても来なければ、できるだけ早めに電話してほしいこと。そうやって協力を仰いだ。
できないことを、いきなりできるようにするのは難しい。だったら、周囲に協力してもらえることは協力してもらい、環境のほうを調整する。これが我が家の方針になった。
そして、もう一つ。現代のツールを使わない手はない。
予定表が多すぎて、管理しきれない
私が声をかけなかったときの忘れもあったが、それ以外で忘れているときは、たいてい「スケジュールそのものが頭から抜けている」ことが多かった。
考えてみれば、リクが管理すべき予定は多い。学校の予定、部活の予定、塾の予定、そして家族の予定。これらを毎日、本人が頭の中で突き合わせて管理するのは、至難の業だった。
その結果が、冒頭の「被ってんじゃん!」パニックである。不注意で見落とし、ギリギリになって気づき、パニックになる。
これに振り回されるストレスが、私もかなり大きかった。
そこで、毎月受診している医師に相談してみた。すると、「家族でカレンダーを共有できるものに、予定を入れていってはどうか」と提案された。
我が家を救った「TimeTree」
すぐに取りかかった。
我が家は家族で共有することを前提にしたかったので、使いやすそうな「TimeTree」というアプリを採用した。家族みんなで予定を入れて、共有することにしたのだ。
結果、忘れが大きく減った。
ただ、まだ問題はあった。今度は、肝心の塾の予定を、リク本人がTimeTreeに入れ忘れるのだ。何度か繰り返しはしたものの、「予定をもらったらすぐ入れる」というのが、最近ようやく定着してきたようだ。
大学生になっても、社会人になっても、予定の管理は一生ついてまわる。ツールを使おうが何をしようが、とにかく予定を忘れず実行できるように。そうなってほしいと思っている。
【iPhone】ホーム画面に貼って「見える化」する
TimeTreeは、ホーム画面に貼り付けて、常に見える状態にしておくのがおすすめだ。
iPhoneでホーム画面にウィジェットを追加する方法はこちら。
ホーム画面の何もない場所を長押しする
アイコンが揺れ始めたら、左上の「編集」または「+」をタップ
「ウィジェットを追加」を選ぶ
追加したいアプリ(TimeTree)を選ぶ
ウィジェットのサイズ(小・中・大など)を選ぶ
「ウィジェットを追加」をタップ
好きな場所に移動して「完了」をタップ
これで、アプリをわざわざ開かなくても、普段から予定が自然に目に入るようになる。
紙のプリントやメモは紛失しやすい。だからこそ、こうしたツールをぜひ取り入れてほしい。
同じことで困っている方へ
予定忘れに振り回されている方に、私の経験から3つ。
「親が管理」から「本人が管理」へ、少しずつ移す
親が声をかけ続けると、忘れたとき「言ってくれなかった」になりがち。自分で管理する仕組みに移すほうが、長い目で本人のためになる。周囲に「特性」を伝えて、協力してもらう
塾や学校に、振替の予定を忘れやすいことを伝えておく。「来なければ早めに連絡を」とお願いするだけで、被害を最小限にできる。予定は「見える場所」に常に置く
スマホのホーム画面ウィジェットが特に有効。開く手間があると見ない。"開かなくても目に入る"状態をつくるのがコツ。
我が家はこれで、忘れゼロとはいかないまでも、スケジュールの管理不足による喧嘩は激減した。
頼れるものは頼る。使えるものは使っていく。それでいいのだと思う。
あなたと、あなたの大切な人の明日が、少しだけ軽くなりますように。
この記事が「うちだけじゃないんだ」と思えるきっかけになれたら嬉しい。
フォローすると、凸凹兄弟のリアルな日常がタイムラインに届きます。これからも、同じように悩む誰かのそばにいられるような記事を書いていきます。
▼あずきのページはこちら
https://note.com/dekoboko_ikuji