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Photo byodapeth

【ショートショート】告りびと

     俺たちの住むの家は、ガラス張りになっていて中が丸見えだ。
     俺たちは他の人間と少し違う。
     そんな俺たちの行動を他の人間は面白がって、わざわざ家の前まで見にくる。
     俺たちは会社と契約して、その収入で暮らしている。
     衣食住も全て会社負担だ。
     食事は、担当者が持ってくる。
     皆、服に無頓着なので服装はあまり気にしていない。
     プライバシーの問題さえ気にしなければ、俺たちはこのガラス張りの家で普通に暮らすだけで良い。こんな楽な仕事はない。
     俺たちの中でも、この『俺』はとくに野生的だ。
     とにかくガツガツ行く。
     最近気になっている人がいる。毎週金曜の夕方に来る女性だ。
     彼女を見た瞬間、俺は一目惚れをした。
     それから彼女が来る度、告白をしている。
     好きだ! と。
     他の奴からは『告りびと』だなんて言われてる。
     でも彼女は振り向いてくれない。
     俺が愛の言葉を叫んだ瞬間、怪訝そうな顔をする。
     何故だろう。

     ……私は飼育員さんに声をかけられた。
    「よく来られますね。好きなんですか」
    「ええ。サルが好きで。でも一匹だけ私に威嚇してくるサルがいて……」

                     (486字)

    今週も、たらはかに(田原にか)さんの企画、『毎週ショートショートnote』に参加させていただきました!

     
     
    第1回「5分後に意外な結末」大賞「5秒後に意外な結末」部門佳作(Gakken)他/ベリショーズ Vol.13、14、Special Issue/たびぽえ9号/星々vol.1〜3 /5秒後に意外な結末 ペルセポネの百花繚乱の地獄 etc/アラサー大学生(通信)

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