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耳鳴り潰し725

     伊東潤「虚けの舞」読了。これまで読んだ伊東潤作品の中で一番じゃないか。織田信雄の立場の変遷、場を仕切らねばならない瞬間に何も出来ないもどかしさ、偉大な父の子として生まれなければ味わうことのなかった数々の出来事、秀吉から感じる圧力を、やがて父性として感じるようになるまで。暗殺のための槍を手にして舞う場面の凄み。北条氏規との対比も含めて、百点。

     続けて伊東潤作品に触れると印象が薄れてしまうかもと思い、井上真偽「その可能性はすでに考えた」を読み始めた。

     布袋寅泰「POISON」を引き続き聴きまくっている。リアルタイムで発表された際は、むしろ避けていた曲だった。「布袋は曲はいいと思うんだけど声が苦手で」とか「ラブラブポイズンとか」中学生にとって一度「ダサい」と感じたことを覆すのは難しい。そんな時期から二百年ほど経ち、こちらも中年になった。昔は分からなかった映画の中の家族愛の場面に涙を流したりするようになった。そんな中ふと聴いた「POISON」の冒頭の歌詞。「Baby 銀の指輪で12時の針に手錠を掛けろ 時間を止めた時から物語の扉は開く」の凄さに今さら気が付いた。中学時代にきちんとハマっていたら、全然違う音楽遍歴を送ることになっていたかもしれない。

     娘に中学二年生たちの様子を訊ねる。
    「ルルーシュは何人いる?」
    「いない」
    「チェス盤に向かって無駄に駒を動かしながら『くくく、チェックメイトだ。リーチ一発タンヤオピンフ、大三元国士無双、3900点』とか言ってるのは何人いる?」
    「いない」

     今日の一枚「チェスの盤上を見ながら不敵にほほ笑む男子中学生」

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    ドロベ・ゴロウ。二児の父。脳脊髄液減少症。何かしら書いてます。旧名「名無しさ」「村野」「楢山孝介」「新都社モラトリアム新書」「山下チンイツ」など。「みんなのフォトギャラリー」で画像を使用していただいた記事にスキをつけることがあります。見知らぬ人からのスキだと怖がらないでください。

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