
それでもNAを信じるんだ
個人的には、今日の自分のパフォーマンスは恥ずかしいものだったと思ってます。非常に悔いの残った試合でした。どこからみてもいい試合だったと言えるものではありません。それだけははっきり言えます。残念ですね。
今年は……そもそも選手として声がかかってないところから始まって……
でも成功した一年だと言えます。二つのシーズンで優勝、MSIでは3位、夏は(NAで)準優勝、Worldsではベスト8。
あんな試合の後だったので、ちょっと今この瞬間は……自分に対してがっかりしてる気持ちが強いんですけど……それでも個人としてはいい一年だったとは言えないですね。
これぐらいはできるだろうと思ってた自分との差があって、ココで終わってしまったというのが残念で仕方ないです……。
そうですね、チーム全体で見れば成長はできたと思います。ベスト8で終わってしまった、それが一番の後悔ですね。
LCS公式YoutubeチャンネルのShortより
"Yes,we can!!"
私と同世代の人であれば、一度は耳にしたことがある言葉であろう。
私はあの言葉が嫌いだ。
「俺たちならできる!」……なんて前向きで、力強くて、正しい言葉なんだろうか。有無を言わせないぐらい正しすぎて、「俺には無理だ」「俺にはできない」と諦めた人がまるで「悪」であるかのように思えてしまう言葉だ。
Worldsが初めて開催されたのは2011年。そこから2026年の今日にいたるまでの15年間、NAを代表したチームが優勝したことは一度もない。決勝まで残ったことすらない。ベスト4までNAのチームが勝ち残ったのは2018年のC9が最後で、以降はベスト8が精一杯だ。
最後にNA/EUの両地域が国際戦を優勝したのは2019年のMSIだ。Capsが所属していたG2が勝って以降7年間、中国/韓国はLOLのプロシーンを圧倒し続けている。
私は思う。NAとEUの選手たちはどんな気持ちでWorlds、あの大舞台に立っているのだろう、と。
勝算はあるのだろうか。興奮があるのだろうか。怖くはないのだろうか。
私はLOLが上手くない。だから彼らNA・EUと優勝チームの間にどれぐらい差があるか、なんてものはわからない。
だが選手たちは一番感じでいるだろう。数多くのスクリム、1年のうち3度の国際戦とその度に優勝する中国と韓国のチーム、10年以上に及ぶ実績と歴史、これまで敗れていったNAのチーム、そして諦めていったチームメイトたち。
NAとEUはWorldsで優勝することは「できない」。そんなことは、私たちが言うまでもなく、彼らにはわかっているだろう。
私は彼ら選手たちに恐れを感じる。「負けるだろう」「敵わないだろう」とどこか心の一部で思いながら、それを必死で振り払い、それでも努力し続けられる意志の強さが恐ろしい。そんな強靭な意志を持った人たちが敗北し、挫折し、打ちひしがれる姿を見るのはさらに恐ろしい。
自分の10代・20代……青春と呼ばれる時期を一つのものに捧げる尊さを私たちは知っている。そしてそれがかなえられなかった時の衝撃、苦しみ、失望感も私たちは知っている。
「もう諦めたら?」という言葉、家族からのプレッシャー、経済的負担、自部自身のキャリア、年齢と老いと疲労。選手たちは何度もそういった現実を直面してきたはずだ。
そういった重みを背負いながらそれでも多くの選手たちはマウスを握って、キーボードの前に座るのだろう。今度こそはできる、次こそはできるはずだ。「俺たちならできる」そうやって言って、1年間が過ぎ、次のWorldsがやってくるのだ。
「お前たちならできる」
一人のファンである私はそんな言葉を投げかけられない。
ただ一人のファンとして信じることはできる。
頑張れ、NA。頑張れ、EU。俺は信じてるぞ。
どんだけ負けても、どんだけ馬鹿にされても、お前たちは頑張ってる。
だから信じてるぞ。また来年のWorldsで待ってるからな。
