
共テと2次試験の肌感覚というか 解くときに思うこと
共通テストとかいう,山場が着々と近づいてきている.そんなときに
ふと思い出す.共テ演習問題集や,実際の大学過去問を解くときに感覚が違うということを.
共テの感覚とは
共テを見たことない人は,いつでも入試センターホームページで見れるからたくさん見てな.
そんな共テは穴開きゲーである.ほぼ答えが完成されていてるので,情報処理能力がすごく問われる.あまり思考力はいらない.
これが共テの感覚である.
実際の共テの過去問を引用すると著作権に違反するため,例題で試してみよう.
AさんとBさんの会話
A「大航海時代が始まってから、ヨーロッパには銀が大量に流れ込んだらしいね。」
B「その影響で物価が上がったんだよね。この現象は価格革命と呼ばれているよ。」
A「価格革命で得をした人もいれば、困った人もいたって聞いた。」
B「そうそう。例えば、地代が固定されていた①___は収入が実質的に減ってしまったんだ。」
A「一方で、新しい航路を利用して貿易を行った商人は利益を伸ばしたんだね。」
問1
会話中の①に当てはまるものとして最も適当なのはどれか。
1.封建領主
2.奴隷商人
3.都市の商人
4.東インド会社の株主
問2
価格革命の原因として最も適当なのはどれか。
1.中国から大量の絹が輸入されたため
2.新大陸から大量の金・銀が流入したため
3.黒死病によって人口が減少したため
4.宗教改革によって教会の権威が低下したため
問3
次の出来事を古い順に並べたものとして正しいものを選べ。
a. 宗教改革
b. イギリス名誉革命
c. コロンブスのアメリカ到達
1.a → c → b
2.c → a → b
3.c → b → a
4.a → b → c
地図や図などよ用意する気力なたいため非常に簡単な問題で失礼する.
非常に簡単な問題だと思う.
正解は
問1 1
問2 2
問3 2
となるのである.これを解く時のプロセスは
① 時代は?
↓
② 地域は?
↓
③ 誰が出てくる?
↓
④ その人は得?損?
↓
⑤ 選択肢を見る
となり
大航海時代
↓
銀
↓
価格革命
↓
商人が得
領主が損
このように1本のストーリーとして見るだけというヌルゲー作業である.
図やグラフがあるとそこそこ思考力が必要になるが.
2次試験はどうなんやね
問題
16世紀のヨーロッパでは、新大陸から大量の銀が流入したことで社会・経済構造が大きく変化した。この変化が国家のあり方に与えた影響について、100字以内で述べなさい
よくみる論述である.
銀流入
↓
価格革命
↓
領主没落
↓
商人成長
↓
王権強化
↓
絶対王政
このように,共テよりプロセスが大分変わる.
他には
会話文
A「16世紀にヨーロッパへ大量の銀が流入した結果、物価が上昇したね。」
B「この現象は①____と呼ばれるね。」
A「その影響で固定地代に依存した領主は苦しくなった。」
B「一方、商人は利益を拡大し、王権も彼らとの結びつきを強めた。」
A「だから中世的な社会から②____への移行が進んだともいえるね。」
問
①・②に適切な語句を入れなさい。
こちらも非常に簡単な会話文であるが,プロセスはこうである.
銀
↓
物価上昇
↓
価格革命
会話文系は京大が最高峰であるが,文脈を読み解く力が超必要になる.
論述は一橋や東大の過去問を解けば強く慣れる.
何をいいたいのか
たまにTwitterで「共通テスト対策をやりすぎて,2次試験がやばい」という投稿を見かける.
確かに,共通テストと2次試験では求められる力が違う.だから,共通テスト対策だけに偏ってしまえば,論述や記述で苦戦することはあるだろう.
しかし,それは「共通テスト対策が悪い」という話ではない.問題は,共通テストを「解き方」だけで乗り切ろうとしてしまうことにある.
そもそも,共通テストも2次試験も,土台となる知識や歴史の流れは同じだ.違うのは,その知識の使い方である.
共通テストでは,知識をもとに資料や会話文から正しい情報を見つけ出す力が求められる.一方,2次試験では,その知識を自分で整理し,論理的に組み立てて説明する力が求められる.つまり,使っている知識は同じでも,アウトプットの形が違うだけなのだ.
だからこそ,「共通テスト対策」と「2次試験対策」をまったく別物として考えるのではなく,「同じ知識を異なる形で使う練習」と捉えることが重要だと私は考えている.