
困ったギャングたち 夏の出来事
金曜日、夕方5時位になると、私はつい構えてしまう。
ギャングたち3人がそろそろ来る。今日は難なくこなすことが出来るか
5時半になると、騒がしい声が外でする
きた〜!!
思わず気が引き締まる
入ってくるなり
せんせ〜い※∝✽ψ∑≫✥
喋り出す
それも困ったことに3人とも毛筆だ。一番静かにしなければいけない教科
この3人には常識が通じない
小学校3年4年は昔からギャング時代という。
4年生になったこのギャングと毎週悪戦苦闘しているのである
7月のある日、帰ろうとしたら隣で教室(お勉強)をしている先生に、花壇で走り回っていたので注意しましたよ。前に花を踏んだこともあるので、と言われた。
その言い方が何となく引っかかる。
教室の前は綺麗な花壇で覆われている。
近所のご老人の方が世話をしてくださっているのだ。
だが走り回っていたのは、知らなかったが、おそらくうちの生徒たちだけではない。その先生の生徒もいるのだ。何かあればうちの生徒のせいにされかねない、と心配になった。
帰りは冬は暗いので、その中のひとりのお父さんに3人を迎えに来て貰っていた。
迎えに来られるのを待っている間に隣の子どもたちと遊んでいたのだろうか
夏になるとつい開放的になる
帰ってさっそく母親たちにラインすると
息子に聞くと隣の先生に叱られたと言っている。
T あんたどこの子?
C 書写です
T はよ帰れー
と言われたらしい。子どもたちはすぐ帰ったらしいが、
それを聞いたお母さんは、うちの子も悪いけど、言い方が教育者のいう言葉かなと思った
という返事
私も先ほどその先生の言い方が気になったので、お母さんの怒りもウンウンと心の中で頷いた
だがその先生の事は触れず、「小学校3,4年生はギャング時代と言いますしね。走り回っても悪いことはしていませんよ」「そうなんですね、ギャングと聞くと息子が可愛く見えてきました」
と言う。お母さんも手を焼いていたのかも知れない。
昨今の事情で子どもたちが事件や事故に巻き込まれることが多いので、備えあれば憂いなしで、必ず保護者に迎えにくるようにお願いしていたが、今は遅くまで両親が働いている家が多くて、それも難しくなっている。教室の前に車が通る道路もあるので、私は帰りが心配なのだ。
その後のお母さん方の話し合い(この3人の母親は同じマンションで仲がいい)で、ご両親も子どもたちが問題起こしたら、やめるしかないと考えたけど、子どもがやめたくないと訴えるという。
その怒った先生は嫌いだけど、書写の先生は好きだからと言ってるらしい
私は驚いた。
え〜!
思わぬところで子どもの気持ちを知ったのだ。
あのギャングたちが…
憎まれ口をたたいていた子どもたちが…
小さな男の子だが
一瞬でもモテたことを喜ぼう イソイソ
そこで考えた。
冬は、なんとか早く帰るお父さんに来て貰っていたが、夏は7時まで明るい
先のことを心配していても仕方ないから、とりあえず夏の間は終わったらすぐに各々帰って貰うことにした。これも転ばぬ先の杖になるだろう。
子どもたちにもよく言い聞かせた。
けれど、遊ぶ場所があまりない子どもに、走り回ってはいけないと言うのも悲しい時代だ。
自分の子ども時代は野原を駆け回っていたから
それでお母さんたちも納得して、悪いことしたらどんどん叱ってください、と言う
今はなかなか𠮟れない。
先生が叱ったらすぐクレームがつく時代だ
思わぬお墨付きを貰ったが、さて、あのギャングたちをどう扱っていこうか
5年生になれば少しは大人しくなると思うが…
そうなればそれで寂しくなるかも