
全米日本酒歓評会審査報告とその歴史について
こんにちは、お酒のコーディネイター安井郁子です。
記事を読んでくださる方、応援してくださる方、いつもありがとうございます。
全米日本酒歓評会の審査を終えて、ひととおりの懇親イベントもすべて終了し、帰国しました。
滞在中は投稿できなかったのですが、改めて審査を振り返ってみます。
5つのカテゴリー
全米日本酒歓評会では、以下の特定名称酒の5部門の審査を行っていきます。
・大吟醸酒部門A(精米歩合40%以下/純米大吟醸酒も含む)
・大吟醸酒部門B(精米歩合50%以下/純米大吟醸酒も含む)
・吟醸酒部門(精米歩合60%以下/純米吟醸酒も含む)
・純米酒部門A(精米歩合60%以下)
・純米酒部門B(精米歩合61%以上)
出品には、山廃や生酛も出されたようですが、分類はされていません。
今回の出品酒は、486品でした。
グルコース濃度順の配慮
また、日本酒全てのグルコース濃度(甘みの主成分)を測定し、数値が低いものから、高いものへと、審査をするように、配慮されています。
(これにより、例えば、甘みが強く感じたものの次に来るお酒が本来の甘辛度よりも辛く感じたりの、影響が出ないように工夫をされています)
この配慮をするために、数値を測る部隊は、より早くホノルル入りをし、現地で丁寧な配列の下準備をされています。
これにより、審査員は正当な評価がしやすくなります。
アルコール度数の表示はございませんが、14度以下と17度以上のものと樽酒には、記載がありました。
良い環境での試飲審査

予審は1種類1分ペースでチェックし、最後に気になる
日本酒を再チェックしていきました
結審は、1種類当たり50~54秒の持ち時間となります

全米日本酒歓評会の歴史
ー ハワイの醸造技術者二瓶孝夫氏の功績をたたえて ー
ハワイで日本酒造りを劣化させないために、
醸造技術に貢献した人物が「二瓶孝夫」氏という技術者です。

国税庁醸造試験所から醸造技術指導のためハワイへとやってこられ、1958〜1994年までという長きにわたり、暖かい地でも日本酒を醸造し、泡無し酵母による日本酒造りをいち早く確立させました。
また、きれいな酒質を保つために、冷房完備やステンレスタンクの使用を日本よりも早くに、ホノルルの地で行われました。
「全米日本酒歓評会」は、この海外における酒造りの先駆者である「二瓶氏の功績を讃えて」開始されました。
そして今では、ハワイに限らず、ニューヨークやカリフォルニアなど、米国は日本にとって日本酒の最大の輸出先(ボリュームベースで)第一位となっています。
そんな歴史ある日本酒審査会に微力ながらかかわらせていただき、感謝の念に堪えません。
連日の審査でお付き合いいただきました審査の先生、関係者の全ての皆様に、心より感謝申し上げます。
ジョイオブサケ
その後、氏の日本酒へ対する情熱・技術・知識に惚れ込み、その遺志を受け継いだメンバーが、「ジョイ・オブ・サケ」を立ち上げました。
このイベントは、全米や日本の多くの人々が日本酒を飲むことの楽しさを知るきっかけを作ってきました。

蔵元様による鏡割りも行われます