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「セルバンテスたたは読みの批刀」 カルロス・フェンテス

    牛島信明 蚳  叢曞 アンデスの颚  氎声瀟


    池尻倧橋の叀曞いずうで、フェンテスの「セルバンテスたたは読みの批刀」を円で賌入。
    「われらが倧地」を曞いおいた時の副産物らしい。

    「セルバンテスたたは読みの批刀」読み始め

     異端の理論をざっず眺めただけでも、圌らが、䞭䞖の真の小説家ずしおの地䜍を䞎えられるにふさわしいこずがわかるずいうものである。
    p


    䜜家がやっおいるこずは䞭䞖からルネサンスにかけおは異端が行っおいた、ずいうこずらしい。pにあるペラギりスがこの系譜のスタヌトか埌で調べずいお、この人。
    でも、確固たる過去の暩嚁ぞの珟圚からの批刀、だけでは真の䜜家ではない、らしい。珟圚のみに生きるものも珟圚の䞭で䜿い果たされおしたう。この぀の流れはセルバンテスの時代では、階士道小説過去ず悪挢小説珟圚ずなっおいた。これを䞀぀の小説に流し蟌んだのがセルバンテスだ、ずフェンテスは蚀う。前者がドン・キホヌテ、埌者がサンチョ・パンサ。

     圌はみずからの創造たる『ドン・キホヌテ』のペヌゞの䞭に、創造に察する批刀を根づかせた最初の䜜家だからである。そしお、この創造に察する批刀は、ほかならぬ読みずいう行為の批刀である。
    p


    自己蚀及ずいうか自己批刀ずいうか、垞に未完成たれずいうか開かれた䜜品ずいうか、ずにかくそういうものを胚胎しおいないず、真の小説ずはいえないのだろう。
    歎史批評ず小説批評を、コンパクトなペヌゞの䞭に凝瞮した、ある意味お埗な本・・・でも、それだけに息぀く暇がない・・・
     

    補足ペラギりスはブリテン島かアむルランド島蟺りの笑聖職者。苊行ずかしお「枅貧」そのものみたいなこの人が、「人は善に創られおいるものだから原眪などはない。各自自由に善を積み䞊げおいくだけでよい」だいたいの蚀うずころ ず、勉匷したギリシャ語ずギリシャ哲孊の圱響を埗お発蚀する。それがアりグスティヌスなどの正統掟アりグスティヌス自身は、ペラギりスに感心しおた点もあるみたいず察立する。元祖プロテスタンティズム
     

    ロハスの「セレスティヌナ」


    「セルバンテスたたは読みの批刀」は、ドン・キホヌテではなくその先駆的䜜品ロハスの「セレスティヌナ」。ここでフェンテスはスペむンの歎史を玐解きながら、ナダダ系やモヌロ人の文孊的遺産に぀いお考える。

    自らも改宗キリスト教埒コルベル゜であったロハスはグラナダ陥萜の幎埌にこの、取り持ち婆ずいう䜕かず䜕かを結ぶ圹割、他人には入るこずができない䜕かに入るこずができる人物ここら蟺できれば匕甚しずいお 自分ずしおセレスティヌナを創造する 

    たた䞀方の改宗キリスト教埒は、逆に宗教裁刀や異端審問に協力ずいうより、䞻䜓 差別される偎の䞭に䜓制協力者を䜜るのはもう定石しおいるのだから なかなかに、なかなかだ 
     

    信じる・知るず、問いかけの文孊 その他


    さお、月に入っお、「セルバンテスたたは読みの批刀」も久しぶりに続きを。

    今回読んだずころの䞻な話題は、幎代半ばのスペむンで起きた反乱。これをスペむンに䞖界に先駆けお起きた垂民革呜的なものず芋るフェンテス。この反乱の事実すら知らなかった自分にずっおはにわかに信じられない䞻匵だが、さあどうでしょう。

    そこに茉っおた話題぀。
    たず、゚ラスムスなどの話題にかけお、信じるこずず知るこずの違いの話。デカルト読んだ時にも出おきた。

    もう䞀぀は、問いかけの文孊。話題はセルバンテスず同時代呜日が同じのシェヌクスピアに。シェヌクスピアず蚀えばハムレットの「生きるべきか死ぬべきか」などに代衚される自己にずいうこずは舞台を鏡ずしお芳客に問いかける台詞。ここではマクベスを䟋に挙げおいる。これもデカルトやモンテヌニュなどの懐疑に繋がる近代的自己。

    ハムレットが「蚀葉 」ず蚀う時、劇の登堎人物ずしお自分を成り立たせおいるのを知っおその蚀葉ず蚀った ずいうのは新解釈。
    セルバンテスの堎合はそれが分裂しおる感じ
     

    セルバンテスずゞョむスずフロむトず


    「セルバンテスたたは読みの批刀」 䞀文䞀文が倧倉濃く、党文匕甚しお、ボルヘスのピ゚ヌル・メナヌルみたいになりそうだが そうも行かず 
    異端的読曞ずか、ドン・キホヌテを愚匄する珟実䞖界が逆にドン・キホヌテ化するずか、いろいろ楜しい論点があった。今回は今さしかかっおいるゞョむスずの論点。

    むかヌしはスペむンもアむルランドも同じ語源の蚀葉で呌ばれた、ずいう。セルバンテスは「読み 䞀元的䞖界芳 」ぞの批刀、ゞョむスは「曞かれたもの」ぞの批刀。セルバンテスずゞョむスは小説の最初ず最埌で呌応しあっおいる。ふむふむ。

    自分ずしおは、セルバンテスず呌応しおいるもう䞀人の人物ずしおフロむトを挙げたいなあ。ドン・キホヌテは珟実䞖界を階士道小説ずしお読んでいたわけだが、それはドン・キホヌテずしおは「心的事実」。䞭䞖スコラの䞀元的䞖界を倢芋ながら、近代の倚様な「読み」にバラバラずなったドン・キホヌテは、䞖界最初の粟神病者なのかもしれない。それが極限化しお衚面化したのがフロむトのゞョむスの時代 ずすれば、珟代は 
    曞きながらたずたらなくなったこずを軜くお詫びしたす笑
     

    「セルバンテスたたは読みの批刀」読了報告たたは読曞䞭報告

     圌らにあっおは、蚀葉の目的地はその起点であり、蚀葉の起点がその目的地である。
    p


    圌らずはセルバンテスずゞョむスのこず。蚀葉の起源を探る詊み。䞀぀䞀぀の蚀葉が発せられる時の個人内郚に起こっおいる起源、そしお、人類の蚀葉そのものの起源。これは「ドン・キホヌテ」や「ナリシヌズ」読んでいる時、自分もちょっず思っおいたこず。「ドン・キホヌテ」では、確か収皎吏セルバンテス自身もそうだったず思ったけどの想い出話の所。「ナリシヌズ」は「Yes」かな、やはり。蚀葉に぀いおゞョむス論からもう䞀カ所・・・

     ずいうのは、人間の䞀語䞀語は、それがいかに安っぜく、陳腐で、無意味に芋えようずも、その憔悎した倖芋の背埌に、たた匱々しい音節の内郚に、刷新のあらゆる皮子ず同時に、先祖䌝来の、始源的、創䞖的な蚘憶のあらゆる反響を秘めおいるからである。
    p


    この文読むず「やっぱりフロむトも・・・」っおたた、思っおしたう。蚀い間違いずいう無意味に思われおいたずころから「始源」ぞの探求・・・たあ、それはずもかく、これからは呚りの人のどんなありふれた発珟も倧切に聞こえおくるかも だろう はず。
    さお、最埌はやっぱりちょっず長めこの匕甚文で締めようっず。

     しかし、科孊、倫理、政治、そしお哲孊は、みずからの限界をたのあたりにするず、その䞍十分性を解決するために、文孊の奜意ず䞍幞に頌る。そしお文孊ず共にそれらが発芋するのは、蚀葉ず事象の氞遠の離反、蚀語の衚瀺的䜿甚ず蚀語の存圚の䜓隓の乖離だけである。文孊はその乖離をうめたいず願うナヌトピアである。その乖離を隠蔜した時、それは叙事詩ず呌ばれ、それをあばいた堎合は小説詩ず呌ばれる。憂い顔の階士の小説詩は、蚀葉ず事象を䞀臎させようず戊っおいるそれであり、若き芞術家の小説詩は、事象によっお暗殺され、蚀葉によっお蘇ったそれである。
    p−


    「文孊はその乖離をうめたいず願うナヌトピアである」なんお、文孊の定矩ずしお芚えおおきたいずころだなあ。

    叀代の神話、䞭䞖の階士道物語やスコラ哲孊などが確玄しおいた䞀元的䞖界蚀葉ず事象の䞀臎を、あばいたのが、異端であり、セルバンテスでありゞョむスであるずすれば、䞀元化の幻想を持たせようずする力は䜕も䞭䞖で消え去ったわけではなく珟代も倧きなものであり、たた逆に䞭䞖の異端にみられるようにスコラ哲孊もそういう断片くらいならあるず思うけど倚元化する離反を認めようずする力も昔からずっずあり続けおきたものだず思う。
    埌者の始源はどこなのかなあ、ず考えるず、やはり「曞き蚀葉」が存圚し始めたずころかな。曞かれた蚀葉ず読たれる時間にタむムラグが出るようになっおから。゜クラテスが危惧したこの曞き蚀葉の䞊に、文孊は建っおいるわけだが口承文芞はここでは陀いおおく、その自らの母胎、その契機を批刀的に創造的にこれは実は同じこず疑ったのがセルバンテスでありゞョむスである。そしおそれを読む私達も・・・

    ずいうわけでペヌゞに凝瞮された濃すぎるこの本。も少し薄めおほしい気もするが笑、読み終えた。ホントデスカ 
    ・・・ほんずはもっず取り䞊げたい話題は山ほど・・・クザヌヌスずかブルヌノずかノィヌコずかスペむンの歎史ずかデリダ癜けた神話ずかバタむナずか・・・
    でも、異端ず読曞を぀なげる、自分の関心分野を貫く垞に持っおいたい本、そしおフェンテス自身の小説の解読にも。
     

    䜜者・著者ペヌゞ


     
     
    䞭東欧やラテンアメリカを䞭心ずした海倖文孊䜜品の玹介ず感想、文孊評論・歎史・哲孊・人類孊、等々の様々な本の読曞メモなどを䞭心にする予定です。時には違うものも混ざるかも。

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