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アメリカ人が見た日本


    『菊と刀』

    (IBCパブリッシング 2026年 改訂新版 

    ルース・ベネディクト著 西海コエン訳)


    題名がシンプルで、

    古い時代の日本のイメージが湧いたので、

    手に取ってみた。


    著者はアメリカ人で、

    第二次世界大戦中に執筆された。


    訳者の西海コエンさんによる作品解説に、


    第二次世界大戦でアメリカが日本と対峙するにあたって、

    日本人を理解し、捕虜への対応や、戦後の占領政策を考えるために、

    アメリカ軍が著者に調査を依頼したと書かれていた。(6頁)


    戦後、アメリカの占領政策により,

    日本の伝統が多く失われていったと聞いているので、

    当時のアメリカ人が、日本をどう見ていたのか、

    興味が湧いた。


    訳者が記しているように、

    当時の時代背景や状況から、極端な表現や誇張もあるが、

    日本についてこんなふうに説明をするのかと、

    驚くところがいくつもあった。


    特に興味深かったのは、

    善と悪についての考え方だった。


    著者によると、

    西洋では、世界は善と悪との戦場であると、

    認識されている。(148頁)

    一方、日本人には、

    「穏やかな魂」と「荒れ狂う魂」の

    どちらも必要だという考え方がある。


    日本の神にも、

    良き神と悪しき神がいる。

    例えば須佐之男命は、

    姉の天照大神に対して多くの悪いことをする。

    もしこの神が西欧にいたなら、

    悪魔とされたかもしれない。

    それでも、

    日本では人気のある神として受け入れられている。(148頁)


    須佐之男命のことを、

    悪しき神とは思っても見なかった。


    日本の将棋では、

    取った相手の駒を自分の駒として使う。


    アニメでも、

    敵が味方になることもある。


    また、日本人は、

    あまり白黒はっきりさせないとも言われる。

    優柔不断に見えることもある。


    でも、それだけではなく、

    そもそも、物事を白と黒に分けて考える必要がない、

    という感覚もあるのだろう。


    異なるものを、

    どちらか一方を否定することなく、

    それぞれを受け入れる。


    このような日本のあり方が、

    今も失われずにあることが嬉しくて、

    日本の力を感じた。


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