
内輪で盛り上がれる間は思いっきり盛り上がればいい
こうやってnoteを書き、そして書店に並ぶような本を書いていると、いつの間にか「会ったこともない、顔も知らない誰かにも伝える」という意識が強くなります。
自分の経験、自分の思考、自分の内面を文章にするわけですが、そのまま書いたらただの日記で誰も読んでくれません。万人に必ず伝わるような文章なんてあり得ませんが、ある一定の読者層を念頭に置いて「こういう言い回しの方がいいかな」「このエピソードはカットした方がいいかな」と恒に考えながら文章を書いてます。
ひるがえって、私が大学で目にする学生たち。
ちょうど今は学園祭シーズンなので、あちこちの大学で学園祭をやっています。私の美大も秋に行うのが恒例です。
学園祭は、学外からたくさんの来場者が来ます。芸能人やインフルエンサーを招いてのライブやトークイベントもありますし、まさにお祭りです。
学園祭はただ楽しいだけではなく、学生達にとっては日頃学んでいることの発表の場でもあります。
美大なので作品を展示するのはもちろんのこと、ゼミで扱っている研究テーマをブースを設けて紹介したり、パネルにして掲示したり。
それを見てみると、学外の人に向けての発表のはずなのに、自分たち(学生たち)や教員たちをネタにした内輪ウケ的な遊び、外部の人からしたら「???」となりそうな内容が目立ち、「もう少し誰が見るものなのかを考えればいいのに」と思ってしまいました。
でも学園祭の会場を回っていると、いや、これはこれでいいのかもなと考えが変わりました。
美大生たちは、あちこちでフリーマーケット的なことをしていて、自分が作った小物なんかを販売しているのですが、これも外部から来たお客さんに買ってもらおうという意識は希薄で、友達同士で「これ、かわいー!」と言いながらお互い購入して楽しんでいる感じでした。
内側で閉じていると言えばそれまでですが、限られた世界の中だからこそどんどん気心がしれてていき、楽しいことうれしいことが濃縮していく感じなんだろうな、ということが想像できました。
それがなんだかうらやましくもあり。
学生の間は、下手に「多くの人に上手く伝えるにはどうしたらいいか」なんて考えなくてもいいのかもしれません。社会に出たら、否が応でも視野を広くして、客観性を身につけて、空気を読むことが求められるわけですからね。それはその時になってからでいいのかも。
まぁ、何を言いたいかって、今しかない学生時代を精一杯楽しんでくれよなってことです。
そして私は、顔も知らないみなさんに向けてこうして文章を書くのでした。