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豚の角煮の汁で焼き飯

    豚の角煮がある。
    妻が休みの日に少し時間があったので、煮込み料理に挑戦してみた豚の角煮である。

    冷蔵庫に眠っている。
    今日の夜に食べるようにして、と言われている。
    少し固くなってしまったけども、と。

    では食べてしんぜよう、豚の角煮、をそのまま食べるのはもちろん、かたい、と言われたので、それをさいの目切りにして、角煮の煮こごりみたいな汁をラードごと取り分けておいて、ご飯、卵、ネギを用意し、フライパンで油を熱する。そう、焼き飯だ。

    今日は炒飯ではなく、焼き飯と呼ばせてほしい。

    角煮の汁を利用する手前、甘さがやってくる。
    それはあんまりなんじゃ、と毛嫌いする人がいるかもしれない。
    けれどいいのだ、焼き飯なのだから。
    すなわち、飯を焼くだけなのだ。
    そこに卵と角煮とネギを加えるだけ。

    やや、塩味が足りないような気がするので、麻婆豆腐を作っておく。
    これをかけ、麻婆焼き飯にすることで、成り立たせるつもりだ。保険としての麻婆豆腐。

    さて完成、湯気が立つうちにれんげでかっこめ。

    この、れんげ、が重要である。
    焼き飯、チャーハンでも、れんげで食らうことによってうまさはぐーんと伸びてくる。
    意外な粘りの、伸び、であります。
    れんげで、いても立ってもいられずにかっこむ姿、これが焼き飯に対する正しい姿勢。
    やはりちょっと塩味は物足りないけれど、角煮の油のテラテラ感を飯がまとって、次から次へとれんげが運動する。
    動くぞこいつ、ひとりでに。

    角煮はそのままでもちゃんと美味かったってさ。
    うまいラーメン屋のチャーシューみたいなしっとりとした無骨さ。

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