
Florentenes、果てなき夢
マンチェスター出身の4人組ロックバンドFlorentenes。
私の2025年No.1ソングは彼らの「Miss Understands」だった。
私は彼らに果てしない可能性と夢を抱いているのだが、何故こんな一見シンプルなバンドに惹かれるのか、リリースされたまたもや素晴らしい新曲「Madeline」を聴き、言語化したくなった。これは凄いぞと。
イギリスは日本とちょっと似ていて、チャートに未だにロックバンドが入る国だ。同じく島国なのはデカいが、UKロックというものは常に歴史的で、時代のターニングポイントの度に若さと初期衝動に溢れたバンドが必ず現れる。日本にも所謂ロックバンドは数多いるが、イギリスのそれとは比べ物にならない(逆に言えば日本からは突然変異的なバンドが生まれやすいとも言える)。
Florentenesはメンバーがまだ10代というところも、The Beatles、The Jamから続く伝統的なものを感じる。初期のジャム、アークティック・モンキーズ、ザ・ストライプスの良い所を全て始まった瞬間に手にしている無敵感があり、そこに私は痺れている。
他のバンドと違うと強く感じる点はいくつかあるが、まずヴォーカル・ウィリアムの微妙に掠れた歌声。「Madeline」のブリッジの部分、"You don't know where you belong〜"を聴いてもらえばわかるが、このシャウトはもうかっこ良過ぎる。あー、言語化するの面倒くせえ笑。これぞロックンロールだ。
そしてこのバンドに魔法をかけているのはギタリストのルークであることは間違いない。
この曲がわかりやすいかも。目まぐるしく変わる展開の中、ブルージーなフレーズをサッと入れ込んでいる。ジョン・スクワイアみたいだ。おそらく直感でやっているだろうが、彼の頭の中にはUKロックの伝統が詰め込まれているのがわかる。そして何より彼がコーラスを当てる瞬間が一番エキサイティング。私はもうダメ。こういうの、ダメ。無条件にやられちゃう笑
あとは何気にルート音から外れるポイントが上手いベースのハリーと、力強いドラムス・リアムのリズム隊2人の存在。何これ、完璧じゃん。
結局、"言語化する"と大口を叩いたものの、この最高にロックンロールなバンド・Florentenesの前に言葉なんか必要ない。だってもうわかってんだもの、こいつら。ガキのくせにロックンロールが何たるかを。
しかし歴史を振り返ると、The Ordinary Boysのように作品を重ねるにつれて迷走していったバンドや、The Strypesのように注目され過ぎて早々に魔法の解けてしまうバンドが繰り返し現れてしまうのも、UKロックの悲しき伝統のひとつだ。
さて、彼らはどうなるのか。
今のところまだ1stアルバムもリリースされていないが、「Madeline」のMVが今までと違いちゃんとそれなりのお金をかけて作られているのを観るに、おそらく今年中にはリリースされるだろう。
彼らには"今"しかない。その"今"の積み重ねの瞬間瞬間に常に最高を更新しているバンド・Florentenes(フロレンティーンズと呼ぶか、フローレンティーンズと呼ぶかフローレンテネスと呼ぶかもわからない)の若さ溢れるブリティッシュ・ブルージー・パンクを、是非聴いてもらいたい。ロックンロール!!
(内田裕也みたいになってしまった)