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ここで惚れたが百年目

    「顔」しか取り柄のない男と
       行きつ戻りつの50余年

     

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    ご存じ『夫婦善哉』(1955)の一コマ。
    ちょっとタイプが違うけど、うちの母と父の腐れ縁は構図としてはコレ。
    呆れ果て、泣きわめいて、死のうとしたり、逃げたり…。でも半世紀、二人は一緒にいた。


    友達に誘われた梅田のバーで
    彼女はあっけなく一目惚れをした。
    大鵬をキューと細くした感じの
    ハンサムなバーテンダーに。
     
    何日か通いつめ、カウンターには
    いつも何人かの女性たちが
    熱い視線を送ってることを知った。



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    京都の撮影が終わった役者さんがふらりと立ち寄るBarだったらしい。
    「市川雷蔵さんはいつもチップを弾んでくれた。かっこええ人やった」
    繰り返し聞いたバーテンダー時代の思い出話。


    女優の卵や売れっ子ホステス、
    モデルなどライバルは手強そうだった。
     
    そこをどうやって突破したかは
    藪の中だが
    (父も母も何故かはぐらかした)
     ともあれ、
    めでたく押しかけ女房となった彼女。

     (今日からこの人を独り占め!)と
    胸膨らませて向かった家には、
    養うべき家族が待っていた。

    母親(恋多き寡婦)とその幼い娘たち
    (再婚か再々婚の人との子供)、
    痩せてギラギラした目をした
    弟が三人と妹が一人。

    この日から彼女は、
    働きながら大家族のおさんどんをし、
    若く美しい義母の三角関係や
    面倒ばかり起こすやんちゃな弟の
    仲裁や後始末をしながら
    わたしを産み育て、
    夫の浮気に時に般若、時に慈母に
    姿を変えながら
    気の休まる暇もない人生を
    背負い込むことになった。


    再掲

    こちらの記事は
    昨年6月にあげたものですが、
    映画アカウント「サモワール」で
    『浮草』を書くにあたって
    もう一度読み返している時に
    うっかり全消ししてしまいました💦
    スキやコメントをいただいていた方々に
    お詫びいたします。申し訳ありません。
    以後慎重に編集するようにします。

    また、再掲にあたって
    記事の前半を大幅にカットしました。
    (あれっ!あの話は)と思われた方
    重ねてお詫びいたします。すいません。

     
     
    ローザ・パークス、ルース・ベ イダー・ギンズバーグ、石垣りん。になれなくてもいつも心にファイティングポーズ‼️

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