
【GS AI投資研究室】日本株のデイトレは「夜」に勝つ? 寄りで買って引けで売ると、26年で資産は約1/6
GS AI投資研究所|日本株編
こんにちは、go_stock です。
僕は、日本株のトレードルールも作って、販売用に検証しています。
その検証で、一番最初に分かったことが、今回のテーマです。
日本株の収益は、日中ではなく、夜に出ていました。
寄り付きで買って、その日の引けで売る。いわゆる「寄り引けデイトレ」は、
この構造の、不利な側だけを取りに行く形になっていました。
26年分のデータで、確かめた結果を紹介します。
検証の条件
対象:東証プライム(約300万サンプル)
期間:2000年3月〜2026年8月(約26年)
銘柄の条件:株価120円〜5,000円、売買代金(45日平均)5億円以上
データ:上場廃止になった銘柄も含む。株式分割は調整済み
日中:その日の寄り付き → その日の引け
夜間:その日の引け → 翌営業日の寄り付き
集計:毎日、対象の全銘柄を等金額で売買したと仮定して、日ごとに平均する(日次等加重)
コスト:まずはコスト前
結果1:日中はマイナス、夜間はプラス
【図1:日中と夜間の平均】

1日あたりの平均リターンは、次の通りです。
日中(寄り→引け):−0.022%
夜間(引け→翌寄り):+0.057%
数字は小さく見えます。でも、これが毎日、26年間続きます。
結果2:日中だけ買い続けると、資産は約1/6
毎日、日中だけ(寄りで買って引けで売る)を続けた場合と、
夜間だけ(引けで買って翌朝の寄りで売る)を続けた場合を比べました。
【図2:資産の推移】

日中だけ:資産は0.17倍(約1/6)
夜間だけ:資産は29倍
※毎日、全銘柄を等金額で売買して複利で回した、理論上の数字です。コスト前で、実際にこの通りにはなりません。
グラフを見ると、日中だけの線は、ほぼ一貫して右下がりです。
夜間だけの線は、リーマンショックやコロナ禍で一時的に落ちても、また上がっていきます。
ただし、夜間が儲かるわけではない
ここで、注意が必要です。
「夜間を持てば勝てる」という話ではありません。
この数字は、コスト前です。
往復のコストを0.05%と仮定して、1回の売買から引いてみます。
日中:−0.022% − 0.05% = −0.072%
夜間:+0.057% − 0.05% = +0.007%
夜間も、コストを引くと、ほぼゼロです。
「全銘柄を毎日、夜間だけ持つ」だけでは、実際には勝てません。
夜間は、有利な側ではありますが、そのままでは戦えません。
条件で絞って、1回あたりの期待値を厚くする必要があります。
近年は、日中の逆風が弱まっている
もう一つ、正直に書いておきます。
期間を分けると、日中の不利は、年々小さくなっています。
【図1の右側】
2000〜2016年:日中 −0.031%/夜間 +0.061%
2017年以降:日中 −0.007%/夜間 +0.051%
2017年以降は、日中のマイナスは、ほぼゼロに近いところまで縮んでいます。
それでも、プラスにはなりません。そして、夜間のプラスは、ほとんど変わっていません。
買いの寄り引けは、条件を変えても勝てなかった
「全銘柄ではダメでも、条件で絞れば、寄り引けで勝てるのでは」と思う方もいると思います。
僕も、そう考えて試しました。
31種類の指標を、上位・下位の12段階に分けて、条件にする
買いと売りで、合計744通りのうち、買い側の372通り
その結果、買いの寄り引けは、次の3つをすべて満たす条件が、1つもありませんでした。
年に320回以上、取引できる
日ごとに平均しても、サインを全部取って平均しても、プラスになる
サインが特定の日に偏りすぎていない(偏ると、資金が足りずに全部は取れないため)
日中の平均がマイナスなので、引き金を何にしても、買いは勝てないという結果でした。
順張りは、さらに負ける
「勢いのある株に乗る」順張りは、どうでしょうか。
前日に強かった株の、翌日の日中を調べました。
【図3:順張りは負ける】

25日線から+20%以上離れた株:翌日の日中 −0.318%(27,322件)
前日+7%以上で、高値引けの株:−0.309%(9,949件)
前日の出来高が20日平均の5倍超の株:−0.390%(5,927件)
全銘柄の平均(−0.022%)より、ずっと悪いです。
前日に強かった株ほど、翌日の日中は、売られやすいということです。
こちらも、2017年以降は弱まっています(−0.11%〜−0.19%)。
それでも、マイナスです。
構造が分かったので、ルールを変えた
この構造を知ったあと、僕は、買いの決済を変えました。
開発の途中で、買いの決済を「当日の引け」から「翌営業日の寄り付き」に変えました。
つまり、夜間をまたいで持つ形にしたわけです。
すると、サイン加重の期待値が、+0.262%から+0.792%へ、約3倍になりました(開発中の比較)。
夜間の有利を、取り込む形にしたわけです。
それだけで、同じ条件でも、成績が大きく変わりました。
販売用に検証している、日本株のルール
この検証をもとに、僕は、日本株のロング・ショートのルールを作り、販売用に検証しています。
コンセプト:上がりすぎた銘柄を売り(ショート)、下がりすぎた銘柄を買う(ロング)。行きすぎの反動だけを取りにいく
ロングは、翌営業日の寄り付きで手仕舞い。ショートは、当日の引けで手仕舞い
仕掛けは、すべて前日の夜に発注できる
検証期間:2017年1月〜2026年9月(上場廃止銘柄を含む。空売りは貸借銘柄に限定)
条件:運用資金500万円/レバレッジ1.0倍/単利/手数料は考慮せず
検証結果は、次の通りです。
平均年利:25.57%
最大ドローダウン:6.03%
総取引回数:1,481回/勝率:58.54%
1トレードの期待値:+0.84%/プロフィットファクタ:1.49
月次勝率:75.9%(112か月中85か月がプラス)
マイナスの年:0年/10年
※ロジックの詳細は、ここには書いていません。
※空売りを含むので、信用取引口座が必要です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www.torezista.com/strategy/detail/834/
この検証の限界
数値は、バックテスト(過去データでの検証)です。将来の成績を保証するものではありません
日中・夜間の数字は、コスト前で、毎日全銘柄を売買する理論値です。実際には、売買できない銘柄や、注文が通らない場面があります
近年は、日中の不利が弱まっています。今後も同じ傾向が続くとは限りません
販売用ルールの成績は、手数料を考慮していません。実際の取引では、手数料の分だけ減ります
関連リンク
YouTube(go_stock):https://www.youtube.com/@fxgo_stock1872
免責
この記事は、検証結果の紹介であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。個別銘柄は掲載していません
数値はバックテスト(過去データでの検証)の結果です。実際の取引では、手数料・スリッページなどにより異なる場合があります
過去の結果は、将来の成績を保証しません
空売りを含む取引には、信用取引口座が必要です。投資の最終判断は、ご自身の責任でお願いします
日本株を「寄りで買って引けで売る」と、26年で資産は約1/6になる