
【火曜日朝ミュージック】同じ曲なのに、こんなに違う。―「All Shook Up」を聴き比べてみる。
おはようございます♪
火曜日の朝、いかがお目覚めでしょうか?
いきなりですが音楽を聴いていて、たまに思うんです。
「同じ曲なのに、なんでこんなに違うんだろう?」
今回、改めて面白いと思ったのが、
「All Shook Up」という曲。
多くの人にとっては、まずエルヴィス・プレスリーを思い浮かべる曲だと思う。
でも、この曲。
実は、いろんなミュージシャンがカバーしています。
そして面白いのは、
みんながエルヴィスを真似しているわけじゃない。
それぞれが、自分の時代、自分の音、自分の身体に、この曲を通している。
そこが面白い。
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🎙️ まずはエルヴィス
やっぱり基準になるのはエルヴィス。
「All Shook Up」はオーティス・ブラックウェルとエルヴィス・プレスリー名義の作品として知られている。
エルヴィス版は1957年に大ヒットし、この曲を彼の代表的なロックンロールとして定着させた。
ちなみに、エルヴィス以前にDavid Hillによる「I’m All Shook Up」という録音も存在する。
エルヴィスの歌には、あの独特の色気と軽さがある。
ロックンロールなのに、力みすぎない。
身体が勝手に動いてしまうような感じ。
これが原点。
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🔥 スージー・クアトロになると……
ここから一気に時代が変わる。
1970年代のスージー・クアトロ。
彼女の「All Shook Up」は、1973年のセルフタイトル・アルバムに収録された。
これがね……
全然違う(笑)。
エルヴィスが「ロックンロールの色気」なら、
スージーは、
「革ジャン着て、ベースを抱えて突っ込んでくるロックンロール」
なんだよね。
ベースを弾きながら歌う彼女の存在感もデカい。
50年代のロックンロールを、70年代のハードでグラマラスなロックへ持ってきている。
当時のレビューでも、この曲にはマルチトラックやエコーを使ったサウンド面の特徴が指摘されている。
同じ曲なのに、
時代が変わると、ロックンロールの体温まで変わる。
これがカバーの面白さだと思う。
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🎸 そして、ライ・クーダー
そして今回、僕が一番「おおっ」となったのが、
Ry Cooder。
1987年のアルバム
『Get Rhythm』に収録。
ライ・クーダーは、エルヴィスをそのまま再現しようとはしない。
むしろ、
「この曲、俺ならこう鳴らすけど?」
と言っているような感じ。
ルーツ・ミュージック、ブルース、カントリー、ロックンロール……
いろんなアメリカ音楽の地層を掘り起こして、
ライ・クーダーというフィルターを通している。
だから、同じ「All Shook Up」なのに、
エルヴィスとはまったく違う景色が見えてくる。
ここが、たまらない。
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🎤 そしてポール・マッカートニー
さらに面白いのが、
ポール・マッカートニー。
1999年のアルバム
『Run Devil Run』で「All Shook Up」を録音している。
しかもポールの場合、ただの「懐かしいロックンロール」じゃない。
このアルバム自体が、50年代〜60年代初頭のロックンロールやR&Bへの強烈な回帰。
その中での「All Shook Up」だから、
ポールが少年時代に身体へ叩き込んだロックンロールを、もう一度自分の手で鳴らしている
ように聴こえる。
そして、さらに面白いことがある。
ポールはソロになってから初めてこの曲をやったわけじゃない。
なんと1969年のビートルズ「Get Back」セッションでも「All Shook Up」を演奏している。
つまりポールにとって、この曲はかなり昔から身体に染み込んでいたロックンロールだったわけだ。
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🎶 4人の「All Shook Up」
こうして並べてみる。
Elvis Presley
↓
50年代のロックンロール。
Suzi Quatro
↓
70年代のグラム/ハード・ロック。
Ry Cooder
↓
ルーツ・ミュージックとしてのロックンロール。
Paul McCartney
↓
少年時代のロックンロールへの回帰。
同じ曲。
同じメロディー。
同じ歌詞。
なのに、
鳴っている音はまるで違う。
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そして、僕はこういう聴き方が好きだ。
「この人の曲だから、この人の音。」
それだけじゃない。
誰かが作った曲を、自分の身体を通して、どう鳴らすのか。
そこに、そのミュージシャンの個性が出る。
だからカバーって面白い。
原曲を知っていれば知っているほど、
「おいおい、そこをそう料理するのか!」
っていう発見がある。
今回の「All Shook Up」もまさにそれ。
エルヴィスを聴いて、
スージーを聴いて、
ライ・クーダーを聴いて、
ポールを聴いてみる。
同じ曲を4回聴くだけなのに、
ロックンロールの歴史を少し旅したような気分になる。
さて。
あなたは、どの「All Shook Up」が好きだろう?
……僕はやっぱり、
ライ・クーダー版をもう一回聴きます。
(笑)
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