
1月から4月に辞めると、住民税は最後の給与から一括で引かれる
3月末で会社を辞めた人の最後の給与明細には、住民税が2か月分まとめて載ります。4月分と5月分です。
住民税の天引きは、6月から翌年5月までで一巡します。年度の途中で辞めれば、残りの月の分がそのまま残る。それを最後の給与でまとめて払うか、納付書で自分で払うかが、退職した月によって決まります。
分かれ目は、退職日が1月から4月までか、それ以外か。この一点で、手続きも支払い方も変わります。
給与天引きは、6月から翌年5月までで一巡する
個人住民税の徴収には、普通徴収と特別徴収の2つがあります。特別徴収は勤務先が給与から天引きして市町村へ納める方法で、期間は6月から翌年5月までです。普通徴収の納期は6月、8月、10月、1月の年4回とされています。
出典:総務省「地方税制度|個人住民税」(確認日 2026-09-06)
つまり退職の時点で、6月から翌年5月までのうち何か月分かが未徴収のまま残ります。この残りをどう払うかが、次の論点です。
1月から4月の退職は、申し出なしで一括徴収になる
退職日が1月1日から4月30日までなら、残っている税額は最後の給与などから一括徴収することが地方税法第321条の5第2項で定められています。本人の同意は要件になっていません。
出典:太田市「従業員の退職時には市県民税の一括徴収をお願いします」(確認日 2026-09-06)
一方、6月1日から12月31日までの退職なら、一括徴収は本人からの申し出があった場合です。何もしなければ、残りは普通徴収に切り替わります。
手続きの期限は、退職した月の翌月10日
会社は、異動が発生した日の翌月10日までに給与所得者異動届出書を提出することになっています。この届で、一括徴収にするか普通徴収へ切り替えるかが決まります。
出典:足立区「給与所得者異動届出書」(確認日 2026-09-06)
1月から4月の退職でも、給与支給額が未徴収税額以下といったやむを得ない理由があれば、普通徴収に切り替えられるとされています。9月下旬以降に切り替えた場合は、納期の関係で1月末日までに一括で納めることになります。
3月末で辞めると、何が起きるか
年度末は退職が集中する時期です。3月31日退職なら、4月分と5月分が未徴収で残り、最後の給与から2か月分がまとめて引かれます。
手取りが減った状態で、翌月から無収入が始まる。ここが、いちばん痛い組み合わせです。
民間の解説サイトも、同じ3つに分けている
エフアンドエムネット株式会社が運営する労務SEARCHの記事は、退職後の住民税を「転職先で特別徴収を継続する」「一括徴収する」「普通徴収に切り替える」の3つに分けて整理しています。普通徴収は年4回、特別徴収は12回に分けるという違いも書かれています。
分け方は同じでも、自分がどれになるかは退職日と届出で決まります。読むだけでは金額は出ません。
退職日を動かせるうちに、金額で比べる
退職エラビには、退職後の住民税を扱った記事があります。退職月ごとの扱いと、健康保険や年金の切り替えを同じ並びで確認できます。
退職に関する記事は120本、退職後の固定費や失業手当を試算する無料ツールが5本あります。日付を1か月ずらして、両方を試算してから決めるのが早い。
住民税は、あとから減らせません。減らせるのは、払う月の並べ方だけです。