
曇り空に射し込む光と、「恵み」のこと
一輪の花が陽にあたって、虹色に輝くような景色が、今日も私の心をほっとさせてくれます。
ここ最近は、どんよりとした景色が続く毎日でした。
日々の忙しさのなかでは、大切なことになかなか気づけないものです。
けれど今朝は、久しぶりに青空がのぞく一日のスタート。
朝の太陽は眩しく、雨に濡れた周りの景色を明るく照らしながら、私の心の中にも、そっと降りてきてくれたように感じました。
太陽の光は、心と心を温かくする架け橋。
自然の恵みに感謝し、季節の花に出会うだけで、夏の疲れもどこかへ飛んでいってしまいそうになります。
まばゆい光を浴びながら、ふと、恩師が話してくださった言葉を思い出していました。
年齢を超えて、何かしら特別な魅力にあふれていた先生。
先生のお話を聞く時間はいつも、絶妙なタイミングで、私の心の奥に光を落としてくださるようなひとときでした。
以前、鞍馬寺を訪れたときのことです。
素晴らしい景色と太陽の輝きに深く感動していた私に、先生は、まさにそのときにぴったりの言葉を教えてくださいました。
「光あるうちに、光の中を歩め」
先生はいくつかの書物を引きながら、私にも分かりやすいように、優しく説明してくださいました。
この世界を生きていれば、光を浴びて歩んでいても、世の中の悪や汚れに触れてしまうことは避けられません。
けれど、その悪や汚れも、太陽の力によって、少しずつ毒気を抜いていただけるのだと、先生は教えてくださいました。
太陽は、今日も変わらず私たちを燦々と照らしています。
この光を感じられること自体が、「恵み」なのだと。
あの日、先生の言葉から教わったことです。
そして今日。
すっきりとしない曇り空の下、部屋で一輪の花を生け終えた、まさにその瞬間でした。
窓から、やさしい光がすうっと射し込んできました。
いつもそこにある自然の光に気づき、感謝すること。
それこそが、私たちの心にある悲しいことや、目に見えない不安を、そっと癒してくれるのかもしれません。
光に満ちた一輪の花を眺めながら、そんなことを想う今日このごろです。
