
<問い>の持つ力とファシリテーションの真髄を学ぶ 「問いのデザイン」
ワークショップにおいて、いかに「問い」が大切なのか、またどうやって設定をしていったら良いかや、ファシリテーションとは何かについて事例をたくさん織り交ぜつつわかりやすく説明されている1冊です。安斎勇樹氏と塩瀬隆之氏の共著。
問いの設定がなぜ大事か
適切な問いを投げかけると、その人の前提や常識をゆさぶられ、新たな視点の発想が生まれるそうです。
例えば復職後に、「あなたは何ができるの?」と問われるのと「周りから求められていることは何?」と問われるのでは、考える視点が大きく異なります。
本書では、問いを作成するときのポイントやテクニックが事例と合わせて詳細に書かれています。個人的には、「問いの因数分解」が、立てた問いを検証する上でも役立ち好きだなと思います。
また、問いを設定する以前に、そもそも「課題(関係者間で解決すべきと合意された問題)」の設定が大事であるという部分も丁寧に解説されています。
「ファシリテーション」は何を指すか
数年前に著者の安斎氏主催のWSに参加していたときに、「プログラムデザインがしっかりしていないとどんなにファシリテーションの技術が良くてもうまくいかない。いかにプログラムをしっかりデザインして、当日何もしなくても回せるようにするかが大事」という話を聞いたときに衝撃を受けました。
(その後、「(上記の通り)と思っていたけど、やっぱり大事かもということで今ファシリテーションについても研究を始めてます」と話されてて出来上がったのがこの本なのかなと思います)
その経緯を思い出しつつ、本書で定義されるファシリテーションを見て、なるほどと思いました。
▶︎広義のファシリテーション
問題の本質を捉え直し、解くべき課題を定義し、課題解決のプロセスに伴走すること
▶︎狭義のファシリテーション
ワークショップの司会者として前に立ち、参加者に問いを投げかけながら、創造的対話のプロセスを支援する行為
広義でのファシリテーションは、WSデザイン全体も指すということで、大事なのは当日だけではなく準備からというところが示されています。
狭義のファシリテーションについては、これまで自分が無意識に実施してきたことが、明確に言語化されてるスッキリ感!特に、ファシリテーションのコアスキルや様々な工夫点がわかりやすくまとめてあり、実践に役立つと思います。
WSに活かしたい点
改めて、問いの視点によって得られる結果が変わるということを意識していきたいなと思いました。足場の問いのテクニックも、忘れていたものや初めて見るものもあり、使っていきたいと思います。
また、ファシリテーションのコアスキルとしては、(全部大事ですが)特に情報編集力を強化し、深い気づきを促せるようにしたいきたいと思います。
その他、本書全体を通じて実例が沢山あるほか、最終章にはより詳細が書かれた事例集もあるため、ファシリテーションに悩んでいる方におすすめです。
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