メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo bylively_mango9750

境界線:彼と彼女の超えられない距離

    マガジンに追加していただきました(*´▽`*)
    ありがとうございます!


    知り合い同士が話していました。

    聞くとはなしに、自然と耳に入ってきました。

    恋愛相談のようです。

    彼女は、メンタル疾患持ち。

    どうも、PTSDがあるようで、いじめられた記憶がフラッシュバックすると涙が出て、辛くなってしまうようです。

    いつもやさしい彼氏は、彼女が、フラッシュバックして、辛くなり、泣き出す度に、背中を撫でてくれるそうです。

    『大丈夫?』

    『辛いね』

    そういって、やさしく声をかけ、彼女が泣き止むのを待ってくれるのだとか。

    ところが、先日、彼女がやっぱり、フラッシュバックで辛くなり、泣き出したところ、虫の居所が悪かったのか、彼の態度はいつもと違いました。

    『なんで、そんな昔のことで、今更、泣くの?』

    イライラした様子で、彼は、そう言ったそうです。

    彼女は、フラッシュバックの辛さと、彼に否定された悲しさとで、二重に苦しかったでしょう。

    そして、やがて、ふたりはケンカをし、次の日には、彼女が、しんどいのを押して、無理に手料理をふるまったりして、一応の仲直りができたようです。

    ・・・・・

    ここまで聞いていてですね。

    やっぱり、健常者とメンタル疾患もちとの、超えられない一線を感じてしまったわけなんです。

    恋人なりたてほやほやのころは、ある程度、自分を作れます。

    いい人を演じることができます。

    好きな女の子が、メンタル疾患持ちだった場合、同情してくれます。

    大丈夫?ってやさしい声もかけてくれます。

    でもね。

    段々、しんどくなるんだよね。

    だって、わからないから。

    本心から言えば、『なんで昔のことで、いつまでも泣くの?』と思っている。

    PTSDを患ったことがなければ、多分、普通、そう思う。

    PTSDは、記憶の病気だから。

    つらい過去が、いつまでも、過去にならずに、ずっと今である病気だから。

    普通の人にとっては、どんなにつらくても、過去は過去。

    もう終わったことにすぎない。

    今更、とりあげることでもないし、臨場感あふれる記憶でもない。

    でも、PTSDのフラッシュバックは、もう一度、過去が、ありありとよみがえっていて、その時に感じた恐怖や怒りは、現実のものとして、そこにあるんだよね。

    今更ではないの。

    今、まさに、今、この瞬間に、もう一度、感じて、体験しているのです。

    現実、そのものなんですよね。

    ・・・・・

    まあ、でも、彼を責めることもできない。

    だって、彼だって、しんどいことがあるでしょうから。

    いつもいつも、メンタル疾患の彼女を、いたわる余裕もないでしょう。

    たまには、自分が、なぐさめられる側にも回りたいよね。

    仕事で理不尽なことがあった時にも、彼女に会ったとたん、すぐに菩薩の笑みを浮かべられる男は、そう多くはないでしょう。

    彼だって、愚痴りたい。

    『なんで、今更、泣くの』

    『君の悲しみは、過去のことでしょう』

    『俺は、今、苦しいんだよ』

    『たまには、俺のことをいたわってよ』

    と、思うことでしょう。

    わからなくもないんだなー。

    このすれ違い。

    ・・・・・

    もうひとつ、思ったこと。

    仲直りをするために、彼女が無理をしたというくだり。

    これは、彼女の無理が、彼には伝わっていないと思う。

    これから、二人の仲が深まっていくにつれ、彼も本音が出しやすくなり、つい、いつものように、メンタル疾患の彼女をいたわれないシーンが出てくることでしょう。

    その時に、彼女が、いつも、いつも、無理をして、明るくふるまうことで、仲を回復することが続けば、彼女が壊れてしまう。

    彼は、そこに気が付くことが、今のところ、できていない。

    あ、この子も、やればできるんだ?としか、多分、思っていない。

    彼が無理して、彼女をいたわり続けることもできないし。

    彼女が無理して、明るくし続けることもできないし。

    この、すれ違い。

    バランスが難しい。

    ・・・・・

    もし、二人の愛が本物ならば、どこかで大げんかでもして、ぶつかって、どちらもが無理をしない、ふたりだけの微妙な関係を作り出すことができるかもしれないね。

    その時には、もっと、お互いに、相手への理解が深まると思う。

    そう、応援はしているのだけれど。

    若い二人の、すれ違いが、今後、大きくなりそうな、いやな予感はしました。

    無事を祈ります。

    今日はこの辺で。

    おしまい。

    あなたへのおすすめ