
21年前と今のリハビリと障害受容
私が初めて脳梗塞を発症し、左半身麻痺になったのは21年前です。そして2年前に脳梗塞を再発し、右半身にるも軽度の麻痺が残りました。21年間に二度の脳梗塞を経験し、私が強く感じたのは、リハビリの考え方が大きく変わったということです。21年前のリハビリ21年前、私が受けたリハビリは、麻痺していない側の「残された機能」を使って生活できるようにすることが中心でした。麻痺した左側は、関節や筋肉が固まらないようにストレッチをする程度。麻痺した手足をもう一度動かすことよりも、動く右側を上手に使うことが優先されていました。また、私が発症した頃から、リハビリを受けられる日数に制限ができ、入院できる期間も短くなっていきました。まだ十分に回復していなくても、限られた期間の中で、退院後の生活を考えなければなりませんでした。今のリハビリ2年前に再発して受けたリハビリは、21年前とは違っていました。今は、動く側だけに頼るのではなく、麻痺した側にも積極的に働きかけます。新しい機器や治療法も増え、麻痺した手足にも回復する可能性があると考えて、リハビリを進めていきます。もちろん、リハビリをすれば誰もが同じように回復するわけではありません。私も今、左半身には強い麻痺が残り、右半身にも軽度の麻痺があります。それでも、最初から「もう動かない」と決めつけず、少しでも良くなる方法を探してもらえることは、大きな希望になります。21年前には知らなかった障害受容最近、「障害受容」という言葉を知りました。21年前に発症した頃、私はこの言葉を聞いた記憶がありません。障害受容とは、障害をあきらめて、何もかも受け入れることではないと思います。できなくなったことを悔しく思ったり、以前の自分と比べて落ち込んだりする日もあります。「受け入れられた」と思ったのに、またつらくなることもあります。私も21年かけて、左半身麻痺のある生活を自分なりに築いてきました。ところが2年前に再発し、今度は右半身にも軽度の麻痺が残りました。一度受け入れたつもりでも、身体の状態が変われば、気持ちはまた揺れます。障害受容は、一度できたら終わりではありません。迷ったり、落ち込んだりしながら、その時の自分にできる方法を探していくこと。できない時には、人の力や道具を借りること。そして、今の身体でどう生きていくかを、少しずつ考えていくこと。それが、私にとっての障害受容なのだと思います。あきらめることと受け入れること今の自分を受け入れることと、回復をあきらめることは違います。今の身体の状態を知ったうえで、それでも少しでも良くなりたいと思い、リハビリを続ける。できないことがあれば、別の方法を探してみる。それも、障害とともに生きていく一つの形だと思います。21年前と今では、リハビリの考え方も変わりました。そして私自身も、障害をただ受け入れるのではなく、揺れながら付き合っていけばよいのだと思えるようになりました。前向きになれない日があってもいい。今日できることを一つずつ重ねながら、これからも自分らしく歩いていきたいと思います。