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【亀好書房②】8%という諦め

     はじめましての人も、前から知ってる方も、ごきげんよう。
     岡埜おかの 由木古ゆきこです。

     パーセンテージを問う徒労。

    (文字数:約1300文字)


     かなり驚かれるのだが点訳ボランティアの養成講座では、
     受講前に点訳作業が遂行できるだけの、国語力を測る試験が課される。

     せっかくボランティアを志し門戸を叩いたのに、その試験で落とされる方も出てしまうわけだ。もちろん悲しまれる。

     そして養成講座を半分終えた辺りで中間試験、講座終わりにも最終試験が課され、そこでも残念ながら、パソコン補助や図書館業務などの部門ボランティアを紹介される人がいる。
     養成講座を経た者はだから、国語力と読解力に相当な自信を持って良い、はずなのだが……。

     晴れてボランティア員となって、15年以上が経過した間に、点訳員の作業スペースは徐々に減り、その分音訳ボランティア員と音訳の作業スペースが増加している。

     さもありなん。医療技術の進歩により生まれながらの全盲が減ったため、点字の利用率は、視覚障害者の中でもたったの8%と言われている。
    (出典:NHK『フクチッチ』2025年10月点字回、他)
      ↑
     本当に実態を表せているのか?
     一体どこでどう調べての数値なんだ?
     と全盲の方々に接する機会が多い私としては疑問なのだが。

     そして統計上実際にたったの8%であるとしてもだ。
     その8%は確実に、文字に飢えている。

     統計上の数値は、その熱量までは表していない。
     とは言え作業環境には如実に反映される。

     全員ではないが、また私自身が点訳員なので点字に愛着がある職員さんと接する機会が比較的多いのだが、それでもそこはかとなく諦めムードが漂っている。

     ボランティアセンターだけではない。福祉業界・団体・関係者全体に、
    「点字は難しいし習得できない」
    「音声でいい。音声化を早く進めて」
    「必要だとは思うけど点字にまで取り組む余裕が無い」
     と色合いに濃度は様々だけれど、点字の優先度を下げよう、下げてもいいよね、と周りの様子や足並みを窺う気配が。

     何より点訳員は今現在、完全無償のボランティアであり、
     一切の金銭を受け取っていない!

     私が居住している大阪では、ボランティアである話を誰にしてもほぼ必ず言われるので、仕事を受ける際の基準の一つになっているに違いないが、
     交通費分すら頂けていない!

     点字図書館に所蔵する書籍を担当しているためであり、図書館とは、誰もが無償で利用できる施設であるべき、とされているからだ。
    (2024年から教科書制作の場合には支払われる事になった。)

     理念はともかく労働に見合った対価を支払われてこなかったためか、私が見るに、点訳員たちはどうにも自分たちの技量や能力に、自信が無い発言を続ける方が多い!
     何なら「ご迷惑ばかり掛けてすみません」「罰金払わなきゃ」「賠償金を請求される」といった発言まで耳にする始末だ。

     実質一般平均よりも、高い国語力を有する集団であるはずなのに……!

     宝を持ち腐れにして使い潰しているとは思いませんか。
     思わないとすれば国語力は、今や宝になど見えないという事ですが、その認識で間違いないですか皆さん。


    以上です。
    ここまでを読んで下さり有難うございます。

    この記事は、
    #創作大賞2026
    #ビジネス部門  応募作です。


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