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Photo byrich_whale89

おいどんは男ではない問題

     はじめましての人も、前から知ってる方も、ごきげんよう。
     岡埜おかの 由木古ゆきこです。

     オイドンドン 西郷ドン
     (勝手に観光協会『ヘルシー音頭』)

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    (文字数:約900文字)


     大河ドラマ等に登場する西郷隆盛のイメージからか、
     はたまた松本零士作『男おいどん』の影響からか、
     「おいどん」は男性の自称であるように、世間一般的に思われているようだが、

     九州出身者の感覚では男性とは限らない。
     むしろ年配女性のイメージが強い。

     なぜかと言えば「……どん」は、
     複数人を意味する「……ども(共)」が訛った言い方だからだ。

     「おい」が自分個人を表す、おそらく「俺」の変形。

     「……どん(共)」は「自分が居住する家内のみんな」を意味する。

     つまり「おいどん」「おどん」という自称は、家族みんなの意見や感覚も加味して、「わたしんち」と話し出す立場の人だ。
     自分個人の行動について語っている時でも「わたしんち」だ。
     自分個人の意見に至っては口にする事を想定されていない。

     だから私は「おいどん」と聞くと、個人として生きようなどと思える機会も無かったような、年配女性をまず連想してしまう。

     それではなぜ西郷隆盛さんは「おいどん」と自称していたのか?

     おそらくだけど西郷家が昔から地域のまとめ役だったからじゃないかな。
     青年時代から地域の代表として、「おいどん」と語り出す機会が多かったんじゃないか。
     同郷であるはずの大久保利通氏が「おいどん」と自称しているイメージはあまり無い。

     あ。地域の呼び名として知られる「西郷せごどん」の「どん」は、「殿」が訛ったものだから、「おいどん」の「どん」とはまた別の話ね。
     自分に「俺殿」はおかしいからね。

     ちなみに「……もん」は「……もの(者)」が訛った言い方。
     つまりくまモンは仮に漢字で表記するとしたらば、

     熊者

     になる。可愛くないですね。

     九州の「者」は基本的に「人」を意味するから、「熊に見えるけど人」といった意味合いになると察せられる。

     更なる余談ですが「くま」(曲がりくねった)という地形を表す語に熊の字を当てただけで、
     熊本県に熊はいません。


    以上です。
    ここまでを読んで下さり有難うございます。

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