ルールよりも大事な、ビジネスの暗黙の掟
当コラムは『堀江貴文のブログでは言えない話』で連載している内容を週遅れで転載しています
メルカリで出品した商品が売れると、たまに「代行で購入しています」みたいなメッセージが届くことがありますよね。相手は明らかに業者っぽいアカウント。取引は普通に終わるものの、あれが何者なのか、地味に気になっている人も多いのではないかと。
代行というからには、頼んでいる人が別にいるわけですが、欲しければ自分で買えばいい話。それでも頼むのは自分では買えない人で、それが海外在住の人。メルカリは日本の電話番号がないと登録できないので、海外からは直接買えなかったりします。
そこで登場するのが、こうした人に頼まれて買い付けをする「代理購入」の業者。メルカリも正式に認めている仕組みで、Buyeeなど54社が提携業者として公式リストに載っていたりします。
さらに言うと、メルカリ自身も代理購入と同じことをやっています。台湾では「美露可利」を立ち上げ、米国でもアプリを展開中。海外向けの取引だけで年900億円規模になっていて、この先50以上の国・地域に広げる計画なのですね。
ただ実は、メルカリの商品を海外に売っているのは、公式の業者やメルカリ自身だけではなかったりします。
気になったので調査をしてみると、公認を受けずに勝手に売っている業者が出るわ出るわ……。そうした業者が、ちょっとしたグレーなビジネスをしているわけです。
この業者、海外向けにメルカリとそっくりなサイトを作っていて、本家に何かが出品されるたびに、システムで自動的に拾ってそっくりサイトにも並べる仕組みだったりします。世に言うクローリングをして、コンピューターに24時間見張らせているのですね。
で、そっくりサイトで売れた瞬間に、今度は本家で同じ商品を買い、届いたものを海外の買い手に送る。注文が入ってから仕入れに行くようなものなので、在庫はゼロ。いわゆる無在庫の形で、人が手でやっていた転売を丸ごと自動化してしまっているわけです。
例えば、とある韓国のサイト。
メルカリの商品が韓国語でずらりと並んでいるのですが、ページのアドレスの後ろにはメルカリの商品URLがくっついていて、本家のページを翻訳し、値段をウォンに換えて見せているだけ。文字通り、メルカリの上に乗っかったサイトでした。
そこで売れたら誰が買うのかというと、このサイトが管理している日本のアカウント。出品者からすれば、日本のアカウントに買われて国内の住所に送るだけなので、どこから見ても国内の取引。出品した商品が韓国で売れたとは、まず気づかないわけです。