
ホームシックなショパンの曲に挟まれたポーランド民謡「眠れ幼子イエス」
ことしの5月半ばからショパンの生涯を調べてる。クラシック初心者。
生涯は一通り見渡せたので、次はできるだけ一次情報に近いものがいいなと、「ショパンの手紙」を読んでみた。
分厚い本。個人Blog読んでるよう。生の言葉が面白い。
アーサー・ヘドレイ著、小松雄一郎訳、白水社
スケルツォ1番という曲
この曲をyoutubeで聴いたとき、とにかく変わった曲だなぁと。
全体的に激しくて痛々しい感じ。作業用BGMにはとてもならない。
途中は静かで穏やかな曲調。ふたつ曲があるみたい。
ほっとしてるとまたハンマーで殴られてとまどうばかり。
この曲ができたときのエピソードが「手紙」にあった。
異国で過ごすクリスマス
1830年11月ショパン20歳、音楽で身を立てるためウィーンへ行く。
直後に祖国ポーランドで独立のための暴動がおこる。
親友も友人もワルシャワの青年はみな独立戦争に参加した。
が、ショパンは『帰国はするな』と説得されウィーンにとどまった。
12月、異国でひとりぼっちのクリスマス。さみしくてたまらない。
みんなのことが心配で、ふがいない自分が悔しくてたまらない。
街をひとり歩き教会へ行き、感じたことをツラツラと書き送る。この手紙が実に長い。まるで短編映画を見てるような情景描写。絵が浮かぶ。青年らしい心理描写。美しい。この人は感受性の塊なんだなと思う。
ふと解説(p111)を読むと、この手紙の曲がスケルツォ1番とある。
激しくて痛々しい曲。真ん中にふしぎな優しいメロディがある曲。
『スケルツォ ロ短調 作品20番』。
深い憂愁と救いがたいような絶望感をもっている。
しかもこの曲の中間部には、ポーランド民謡でクリスマスの
<ねむれ幼きイエス>のメロディーが用いられ (中略)
「ねむれ幼きイエス」
どんな曲かよくわからなかったので、探す。
かわいい(*´ω`)
これくらいシンプルに弾いてくれるとわかりやすい。
原題は Lulajze Jezuniu (Sleep,Little Jesus) , Polish Traditional
歌詞もあるようなので調べてみた。
英語とポーランド語の併記だが、Google翻訳で日本語に。
ページ末にある2つのyoutube動画からクリスマスらしい歌を聞ける。
子どもらしくてかわいい曲(#^^#)
あらためてスケルツォ1番を聴く
『Chopin: Scherzo Op.20 No.1 in B minor』
スケルツォ1番 作品20 ロ短調、楽譜の動画を見つけた。ピアノはリヒター。
楽譜ほとんど読めないけど、黒い♪が右肩あがりになると音も上がる。
たくさん増えると音が激しくなって、絵として見てもおもしろい。
最初の嵐のような音たちが、
4分15秒からやさしい感じに変わる。
7分56秒からまた嵐に戻るけど、長くは続かず、
また入れ替わり超葛藤。
ホロヴィッツも聴いてみた。古い録音。
同じ曲でも演奏者・編集によっては無害な作業用ラジオと化すのに、この人はBGMにならない。
ひとりでハンマーふりまわしてガツンガツンあばれまくるガキ大将みたい。
ガキ大将的ホームシック。
子ども時代を思い出すけど、泣きべそはかかない。過度な感傷に溺れない。
ふりかえったあとは、前へ進まなければ、ということなのかもしれない。
