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Photo bysubarasikiai

ロマンスが足りない

    ( #ショートショート  本文:522字)

    「ねえ、ちょっと聞いてよ」
     親友から電話がかかって来た。

    「彼ったらね。また旅に出るって言うのよ」
     また、男のロマンが云々というやつね。この前は「丸い石を探しに」とか言って半年行方不明だったわよね。挙句の果てにきれいなビー玉を拾って帰って来たっけ。今度は四角い犬でも探しに行くのかな。

    「あたしがほしいのは、日常の小さなロマンスなのに」
     買物帰りの荷物を抱えているときに「手をつなごう」と言ってほしいとか、「今日は嵐みたいだね」と傘を飛ばされながら笑い合いたいとか、世界の中心で小声で名前を叫んでほしいとか……。

     彼女が求めてるのは、そんなどこにでもあるロマンス。いくつあっても足りない小さなロマンス。彼と二人で育みたいのはよくわかるわ。ロマンとロマンス、「ス」があるかないかで大違い。男って、どうしてこんなに自分勝手なんだろうね。

     そんなことを思いながら、彼女の愚痴に「そうよね、そうよね」と相槌を打つ。わかる、わかるわよ。でもね、私には彼がいないの。だから、そういうロマンスは手に入りそうにない。

     だけど、私は、おひとりさまでも満足してるよ。これがあるもん。これさえあれば何もいらない。もぐもぐもぐもぐ。

     大好物の栗まんじゅう。そう、マロンよ!

    (了)

    うんうん。私もマロンがいいな。


    はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
    甘野充さんの企画に参加します。
    よろしくお願いします。
    #アマノ文筆クラブ #ロマンスが足りない

    TALESにて絶賛連載中。読みに来てね。

    では、今日はこのへんで。
    はれるや( ´ ▽ ` )ノ。

    #電話 #男のロマン #ロマンス #栗まんじゅう #マロン

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