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Photo byhidemaro2005

 今、Netflixに公開された、松岡茉優・仲里依紗主演の『ダウンタイム』を観ている。
美容整形外科業界を舞台にした、美を追い求める人々の希望や葛藤と、裏側に潜む光と闇を描いている。
 
 私は整形へ興味があっても、お金がない。
勇気より、お金がない。
顔、否、全身をどうにかできるなら改造したいと思えど、お金がない。

 そんな理由でエステに行った。
マイナンバーカードを作るために。
 このカードに使用する写真は10年間有効で、
カードを見るたびに後悔した経験は運転免許証でイヤほどした。
「少しでもキレイな自分で写真を撮りたい」

 エステなら10枚綴りのチケットも整形手術ほどの費用はかからず、休みを取って家に引き篭もる必要がない。
『ない』ばかりの私に好都合だった。

 ドラマ『ダウンタイム』で整形手術を受ける人達も言っているが、施術は自分のために。
自分が満足したいから、自分が納得したい。
それだけなんだけど。

 人のキレイになりたい願望は、別のオーソドックスな正論で踏みつけられる。

 よく聞くセリフに
「そのままで十分」「外見より中身」「誰もそんなに見てない」「歳を取ればみんな同じ」みたいな言葉ね。
あるあるでしょう?

 どれも一見まともなんだけど、本人が自分の顔をどう感じているかとは別の話なんよ。

「誰も見てないよ」と言われても、見てるのは自分なんだよな。
 朝、鏡を見るのも自分。洗顔したとき、手のひらで肌を感じるのも自分。写真を見るのも自分。
免許証やマイナンバーカードを十年近く眺めるのも自分。
他人じゃないんですよ、自分。

 どうして他人は、人の「自分のためにキレイになりたい」へ、こんなに口を挟みたがるんだろうな。

 自然が一番とかって、「親にもらった顔なのに親に悪いと思わないの?」「年相応でいいじゃない」って。
……あなたがそうであればいいじゃん。
人様にどんな損をさせたっていうんだろな。
「あなたのためを思って」言ったのかもしれんが
「私は自分のために生きて」いるんですよ。

「そんなお金があるなら別のことに使えば?」
全部、本人の財布と顔なのにね。
私のお金と時間を合法的に使って、なんで文句があるのかなぁ。

 これねぇ、美容だから口を挟みやすいだけで、読書や勉強や創作に置き換えると、どうや?

「今さら勉強してどうするの?」
「歳を取れば、みんな忘れるよ」
「誰もあなたの知識なんて見てないよ」
「本を買うなら、別のことにお金を使えば?」
「その歳でプロになるつもり?」

 言われた側は、きっとこう思う。
「私がやりたいからやってるんだけど」と。
美容だって、同じなんじゃないかな。

ああ、私が言う人を選べばいいんだ!
 
 美しくなりたいのも本音だけど、カードや鏡の中の自分と少し仲良くなりたいのも本音だよ。
少しでも自分が好きでいたいよね。
 こんな訳があるから、整形じゃなくてエステへ行った。あのときの私には、それで十分だった。

 カードの中には、光を含んで発光しているような肌の私がいる。
見るたびに「エステに行ってよかった」って思う。
いいお金の使い道じゃ、ありませんか。

#エステ
#チャレがや
#みくまゆ会

 
人の淋しさは対象によって癒される、淋しさ わたしの淋しさは 万物でも癒されない定めの淋しさ 手に握る砂が指から零れてしまう 狂人には沈黙を、佳人には微笑みを わたしはわたしの道を歩んでいるだけなのに ©️ももまろうめこのnoteは私に著作権があります 無断転載禁止です

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