
『600円の大捜査線』
今回は、たかっちPさん主催の企画【#600note祭り】に初参加します!
たかっちさん、共同マガジン600人おめでとうございます✨
お題は、
① 600から連想したもの
② ちょっと驚いた話
③ パンツに関わること(※別記事での冗談を「絶対フリだ!」と信じて勝手にお題に追加しました!笑)
この3つの要素をギュッと全部詰め込んで、実話エッセイを書いてみました😁
楽しそうな企画をありがとうございます!どうぞよろしくお願いします。
『600円の大捜査線』
昔、実家の庭で干していた私のパンツが盗まれたことがある。
5人家族なのに、私のパンツだけが盗まれた。
まぁ女は私と母だけだから、絶対的安心感のある綿のパンツではない方を選んだのかも知れない。
それにしても白昼堂々と、見知らぬ誰かが敷地内に侵入し、私のパンツを吟味して去っていった――そう想像するだけで、心底気持ちが悪かった。
でも、通報はしなかった。
乙女の恥じらいもあったし、
何より一度きりのことだったから。
あれから600年……いや、サバを読みすぎた、30年だった(笑)
結婚して家を構え、
平和だった我が家に、再び「窃盗犯」が現れた。
今回盗まれたのは、門柱に飾っていた多肉植物の鉢。
パンツじゃなくても、他人に物を持っていかれるのはやっぱり気味が悪い。
とはいえ高価なものでもないし……と自分を納得させ、同じ場所に予備の多肉鉢をセットした。
すると1ヶ月後、また消えた。
正直、その時はゾゾっとした。
キリがないので、私はついに思い切って110番した。
しばらくすると、駅前の交番からパトカーが到着。
警察官が2人、キリッとした表情で我が家の玄関に降り立った。
「では、被害の詳細を教えてください」と言って、鉢植えの大きさや多肉の特徴を聞き出す2人。
「被害額は?」と聞かれたので、
私は正直に答えた。
「実は、友だちとウォーキング中に、見知らぬお宅前に並ぶ素敵な多肉を眺めていたんです。
そうしたら住人さんが『よかったら、あげるよ!』と声をかけてくださって、いろいろな種類を分けてくださったんです。
だから、多肉自体はタダなんです……」
警察官は「なるほど……」とうなずいた。
警察官「……では、鉢の金額は?」
私「えーと、300円くらいの鉢が2個で……」
警察官「600円ですね!」
「600円」と力強く調書に書き込む警察官。
なんだか多肉がタダなだけでなく、鉢も安くて。
あまりの被害額のしょぼさに、ちょっと恥ずかしい……
でも一番驚いたのはここからだ。
事態は思わぬ方向へ加速する。
再び庭に出て行った警察官2人は、突然メジャーを取り出すと、
我が家の敷地の間口を測り始めたのだ。
「横幅〇〇メートル! 」
……待って。被害額600円だよ!?
多肉植物だよ!?
まるで特捜本部が立ったかのような本格的な現場検証。
近所の人は間違いなく「あそこの家で事件が起きた」と噂したはずだ。
1時間もパトカーが横付けされていたのだから。
さらに驚いたのはその後。
10日に1回くらいのペースで、
ポストに警察官の名刺が投函されるようになった。
裏面にはサッとメモした文字で、
『その後お変わりありませんか? パトロールに来ました』
と書いてあった。
600円の被害に対して、手厚すぎるアフターフォロー。
警察官の好感度は、うなぎ登りどころか、天を突いた。
ちなみに家族構成などを聞かれた際、当時、大学生だった娘の大学名を言ったところ、
「警察官、大募集中です! ぜひ娘さんに受けるよう言っておいてください!」と、
ちゃっかり採用PRも忘れなかった。
あの熱心な広報魂も嫌いじゃない。
あなたがもし、就職活動中、またはキャリアチェンジをお考えでしたら……
警察官という選択肢はいかがでしょうか?
たった600円の被害のためにパトカーで駆けつけ、メジャーを引っ張って全力で事件に挑んでくれる。
住民の平和と多肉植物を真剣に守ってくれる――警察官って、実に愛すべき素敵なお仕事かもしれませんね。
数ある記事の中から、見つけてくださり、本当ありがとうございます。とても嬉しいです。
今回はたかっちPさんの素敵な企画に乗っかって、ノリノリで書かせていただきました😁
パトロールのお礼に、警察官の求人情報もPRさせていただきました(笑)。
少しでも心がふっと緩んでいただけたら、スキやフォローで応援していただけると大きな励みになります。
どうぞよろしくお願いします✨