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なんでもないわたしの休日【三題噺】

    ヤスシさんの放課後ライティング倶楽部木曜日企画。
    #木曜日は3ースデイ

    説明しよう!三題噺とは、まったく関係のない3つの言葉を強引にひとつの話にまとめる文章遊びであーる。頭をフル回転させながら、「どうつなげる?」「オチどうする?」という落語的プレッシャーが味わえます。エピソード構成力、語彙力、そして無茶ぶり耐性まで育つ、文章版・筋トレRPG。それが三題噺。やってみなきゃ、もったいない!

    《今週の三題噺》

    1.怪談話
    2.4月始まりの手帳
    3.日傘



    「おかあさん、説明会の日程調べたよ」
    長女は手にしたタブレットをぐいぐい押し付けてくる。そのぶんわたしは後ろに引くが、長女は更に押す。
    「この日はこの学校で、こっちの学校は……あれ、いつだっけ」
    「手帳、持ってたよね。確か」
    「うん、持ってる。学校と同じ、4月始まりのやつ」
    「それ、使いなよ」
    「うん。……それじゃそろそろ行こうか」

    カンカン照りのなか、夏休みで人の少ない中学校まで歩く。わたしは日傘をさし、長女はお気に入りの帽子を被る。蝉の声がするが、どこにいるのかわからない。
    「あ、おかあさん、あそこにいる」
    長女は探し物は苦手だが、セミを見つけるのは得意なのだ。

    帰ると長男が駆け寄ってくる。

    「恐怖の味噌汁、知ってる?」
    「知らない」
    「悪の十字架は?」
    「知らない」
    そこでわたしは訊いてみた。
    「知りたいひと〜」
    「は〜い」
    長男の返事が来た。
    「どっちが聞きたい?」
    「味噌汁の方」
    さて、腕によりをかけて(?)いってみようか。

    小太郎は座卓の前に座り、夏休みの宿題ドリルを進めていた。
    ひぐらしがカナカナと鳴く声がする。
    お勝手から味噌汁を炊く香りがした。
    小太郎は母さんの背中に向かって尋ねた。
    「母さん、今日の味噌汁、具は何が入っているの?」
    母さんはこちらを向かない。返事もしない。
    小太郎は怪訝に思った。
    母さんの後ろ姿を、ドアの隙間からそっと覗いた。
    そして、見た。
    グツグツと煮えた鍋の火を消し、赤い物体を忍ばせる母さんの姿があった。
    小太郎は見てはならないものを見た気がした。
    そのとき母さんが、振り返って……
    鬼のような形相で、小太郎に、言った。







    「恐怖の味噌汁……」







    小太郎は叫んだ。
    「い、いやだあああああ」





    「は、はあっくしょん! ……あれ、小太郎どうしたの」
    耳を塞ぎ目を閉じている小太郎に母は話しかけた。

    「今日、麩の味噌汁よ」

    長男、怪談話は大の苦手である。

    「え〜、ちょっと、知らないの??? ガチ? そんな事ある〜?」
    長女は弟には意地悪になる。
    今日もふたりは仲良し。


    【了】


    久しぶりに2人に登場してもらいました。
    我が子たちの日常の一コマです。
    ふたりとも、木曜日は3ースデイに出演したいらしい。
    毎週チェックが入ります。

    秋桜に内緒で書きました。ふふ。

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