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「営業は数だ」を鵜呑みにした結果|ケンタロウの反省日記 #9

    営業をしていた頃の話です。

    最初は、ちゃんと準備をしていました。
    相手の会社を調べ、仮説を立て、
    聞くことを整理して訪問する。

    ところが、うまくいかない。
    準備した割に、受注につながらないのです。

    そんなとき、どこかで聞きかじりました。
    「営業は数だ」。

    なるほど、と思ってしまったんですね。
    準備してもうまくいかないなら、
    準備は無駄なのかもしれない。

    それなら、その時間で1件でも多く回ろう。
    私は舵を切り、訪問件数を稼ぐ営業に変えました。

    念のため言っておくと、サボっていたわけではありません。
    むしろ、よく動いていました。

    受注率は、落ちました。

    一件一件でやっていること自体は、
    変わらないのにです。

    準備という土台を抜いた分だけ、
    一件一件が薄くなっていた。

    当たって砕けろは、だいたい砕けて終わるのです。

    反省すべきは「営業は数だ」という言葉ではなく、
    それを鵜呑みにした私でした。
    本に書いてあること、誰かが言っていることは、
    その人の状況で正しかった話です。
    自分の状況に当てはまるかを考えず、
    表面だけ輸入すると、こうなる。

    準備と数は、
    どちらかではなく、どちらもでした。
    あとは優先順位と、力の掛け具合の問題。

    どちらかを100対0にした瞬間に、壊れる。
    そう気づいて配分を考え直してからは、
    受注率は少しずつ戻り、やがて上がっていきました。

    ただし、この話には続きがあります。
    慣れてくると、準備なしでも
    受注できてしまう日が来るのです。

    そして、それがいちばん危ない。
    準備を抜いた営業は、
    うまくいった理由も、いつか失注する理由も、
    説明できないからです。これは今も、自分に言い聞かせています。

    ちなみに訪問数(打席数と私は言ってますが)も重要ですよ。
    上記にも記載したように0:100だと全く意味はありません。

    要は自分に合ったベストな配分を
    考えることです。

    【今日の反省】
    人の正解を鵜呑みにして、
    配分を100対0にした瞬間に壊れる。

     
     
    製造業の現場で17年。いまは中小企業の経営構造を設計する 仕事をしています。問題の多くは、人の覚悟ではなく 仕組みで解ける。そう考える「反・精神論」の立場から、 経営を構造でほどいていきます。火木は連載、 それ以外の曜日もライトな話を毎日投稿しています。

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