
おじいちゃん部|#完成された物語、410字
最近、公民館の予約表に『おじいちゃん部』がよく登場する。
「何かしら、おじいちゃん部って。老人会の男性版?」
そっと部屋を覗いてみた。
「何見とんじゃあー!」
コワモテの老人にいきなり怒鳴られ、その場にへたり込む。
「大丈夫ですか?立てますか?」
やたらと優しそうな老人が駆け寄ってきた。
その隣では、光沢のあるスーツに金のネックレス、両手首にブレスレットの老人。
奥には、黙々と茶をすする老人。
何なの、この集団?
「初めまして。ご依頼ですか?」
作り笑いを浮かべた老人が近づいてきた。
「依頼?」
「はい。ご両親の前で彼氏のふりはできませんが、ここでは各種おじいちゃんを取り揃えております。頑固、好々爺、金持ち、無口、説教好き。ほかにも涙もろい者など、ご要望に応じて」
さっき怒鳴った老人が咳払いした。
「今日は練習日じゃ」
「じゃあ、お小遣いをいっぱいくれるおじいちゃんもいる?」
「もちろんです。では、お渡しするお小遣いを前金でお願いいたします」
(410字)
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noteをはじめて5年が経ちました。
ショートショートnote杯が終わり、爪毛の挑戦状、物語の欠片など、延長戦があちこちで行われていました。
今回は、物語の欠片の当時の取りこぼしを書いてみました。
5年経って、腕は上がっているのか、落ちているのか、はたまた、進歩がないのか笑。