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抱かせる順番|エギングが釣れない日の直し方

道具は揃えた。それでも釣れねぇ日に、お前は何から疑う?

この本は、その順番を決める1冊だ。

まず、自分の海を秒で測る道具を、無料のまま持って帰れ。


第0章 この本の使い方/なぜ「買ったのに釣れない」のか

 

0-1 この本が答えるたった1つの問い

この本が答えるたった1つの問いは、「今日の海で、何を、どの順番で決めるか」だ。

お前はロッドもリールもラインも、ブログで勧めた通りのスペックで揃えたはずだ。安物で妥協せず、きっちり道具を揃えて海に立った。それなのに、現場では足元でエギを漂わせるだけだ。隣のアングラーがイカを掛けていくのを、指をくわえて見ている。なぜ釣れねぇのか。理由は簡単だ。現場での判断材料が、「感覚」と「人から聞いた話」しかないからだ。

「なんとなくこの色」「潮が効いていそうだからこの辺」という曖昧な思いつきでエギを放り込んでいる限り、どれだけいいタックルを握っていてもイカは抱いてこねぇぞ。道具の選び方やスペックの正解は、無料記事に全部置いてある。ここでお前に渡すのは、現場で迷いを断ち切るための判断の順番だ。

 

0-2 道具の答えは無料記事に全部ある。足りないのは順番だ

この本では、新しいタックルや余計な知識は一切足さねぇ。

お前が現場で手に入れるべきなのは、手持ちの駒をどの順番で盤面に並べるかという手順だ。無料記事を読んで道具を揃えたお前なら、釣るための答え自体はすでに持っている。足りていないのは、現場で状況が崩れたときに何をどの順で疑い、どう戻すかという手順だけだ。

エギの号数、沈下速度、カラー、立ち位置。釣れない日に初心者が真っ先に手を伸ばすのはエギのカラー交換だが、一番最後に触るべき要素だ。順番が逆なんだよ。焦ってケースを開け、色ばかり次々と変えても状況は好転しねぇ。現場で必要なのは、迷いを捨てて一手ずつ状況を詰めていくロジックだ。もしタックル選びで迷っているなら、付録Cから無料記事へ戻って道具を揃え直してこい。手元の道具が定まっているなら、ここから先を頭に叩き込め。


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0-3 この本の定規は2つ

この本で最後まで使い倒す定規は、45度と3秒/mの2つだけだ。

小難しい理屈を何十個も覚える必要はねぇ。45度とは、フォール中のエギが保つべき水平でも垂直でもない斜めの姿勢のことだ。水平に泳ぐのは元気な小魚で、垂直に落ちるのはただの石ころだ。アオリイカが襲いかかるのは、斜めに力なく沈んでいく瀕死のベイトだけだ。

そして3秒/mは、基準となる3.5号ノーマルのエギが水深1mを沈むのにかかる時間(ヤマシタ公表値)だ。この2つの数字さえ頭に叩き込んでおけば、海の中でエギが今どんな姿勢でどこを漂っているかを正確に追える。俺はこの2つの数字だけで、最後までお前を案内する。余計な言葉で言い換えるつもりはねぇ。この2つだけは現場でも絶対に忘れるなよ。


第1部 測る

 

1-1 唯一の計測器はカウントだ

海の中の深さを知るための唯一の計算式は、秒 ÷ 3 = 沈んだm、これだけだ。

基準となる3.5号ノーマル(ヤマシタ エギ王K 3.5号・全長105mm・22g)の沈下速度は、公表値で約3秒/mだ。着底までに30秒かかったなら水深は10m、15秒なら水深は5mだと分かる。「なんとなく沈んだ気がする」でシャクリ始めるヤツは、海底の起伏も水深も一生掴めねぇぞ。目に見えねぇ水中の深さを測る道具は、お前の頭の中にあるカウント以外に存在しねぇ。魚探を持たねぇ陸っぱりの釣りで、水中の立体図を描く唯一の武器がお前自身の秒数なんだよ。俺もこのカウントを徹底してから、海の中が手にとるように見えるようになった。

だが、秒数を刻む前にお前自身の体内時計を疑え。お前の「イチ、ニ、サン」が1秒とズレていたら、水深を測る定規が根底から狂ってしまうからだ。釣りを始める前に、スマホのストップウォッチや時計の秒針を見て、自分のカウントを10秒ぶんきっちり合わせてみろ。もしズレているなら、数え方の速さを1秒のテンポに修正するんだ。そして、一度リズムを合わせたら以後は絶対に同じ数え方で通せ。途中で数え方が変わったら、過去に記録した秒数が全部別物になるぞ。声に出さずに頭の中で数えるか、口の中で小さく数えるかも、毎回必ず同じ形式で統一しろ。

号数を変えたときの沈下速度も、感覚で捉えるな。ヤマシタの公表値では、3号〜4号は約3秒/mで揃い、2.5号だけ約5秒/mだ。初心者は「3号に落としたからゆっくり沈むだろう」と勘違いしがちだが、3号でも3.5号でも沈むペースは同じ約3秒/mだ。号数を落としても沈下時間は変わらねぇんだよ。シルエットを小さくしてもフォール時間は稼げねぇという物理の基本を忘れるな。

沈下速度を変えたいなら、号数ではなくタイプを変えろ。タイプ別の沈下速度は次の通りだ。

■ ディープ:約2秒/m
■ ノーマル:約3秒/m
■ シャロー:約6秒/m
■ スーパーシャロー:約8秒/m

この数値の通り、同じ10mの水深でもディープなら約20秒、ノーマルなら約30秒、シャローなら約60秒かかる。スーパーシャローなら約80秒だ。潮が速くて底が取れねぇならディープで秒を縮め、浅場でじっくり見せたいならシャローで秒を伸ばす。すべては数字で管理できるんだ。感覚に頼ってエギを沈めるな。自分の手でカウントを刻み、秒数でエギの深度を完全に支配しろ。

そして着底の瞬間だが、エギが海底に着いても手元に「トンッ」という明確な感触は来ねぇ。海底は砂や泥や海藻で柔らかいことも多く、ロッドに伝わる衝撃を待っていても着底を見失うだけだ。フォール中に海面へ向かってスルスルと沖へ引かれていたラインがフッと弛む、これが底に着いた合図だ。フリーフォールなら、ラインの送り込みが「ピタッ」と止まる形で出ることもある。水面に浮いたラインの張りを目で追い続けろ。ラインの引き込みが止まり、海面にラインスラッグが出た瞬間を見逃さずにカウントを止めろ。そこで数えた秒数こそが、お前の立ち位置における海の深さそのものだ。


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1-2 数える条件を毎回同じにする

秒を正しく比較するための絶対条件は、PE0.6号・リーダーはフロロ2.0号80cm・ノットはトップガイドの外、この組み合わせに固定することだ。

どれだけ真面目にカウントを刻んでも、手元の仕掛けが毎回バラバラなら何の基準にもならねぇ。ラインが受ける潮の抵抗を舐めるなよ。メインのPEラインを太くしただけで潮の抵抗が増し、エギが浮き上がって沈下速度の数字が別物になるからだ。「細くて切れねぇか」が気になるなら、強度の話は第3部でまとめてやる。ここで押さえるのは1つだけだ。太くすればするほど潮に流され、沈下速度の計算は完全に崩壊する。

リーダーも同じだ。フロロ2.0号(約3.6kg)を80cm結ぶのが基準だ(強風や速潮のときは1.5mまで伸ばす)。安心したいからと安易に3号を結べば、それだけでエギの姿勢は頭下がりに壊れる(理屈は第3部 3-3 ②でやる)。

キャストする際、リーダーとPEラインの結束部(ノット)をロッドのトップガイドの外に出しておくことも徹底しろ。ガイドの中に巻き込んで投げると放出抵抗が毎投変わり、フォールの初速が狂ってしまう。

他の釣りとリールを兼用しているなら、替えスプールを用意しろ。エギングに行くときは、常に0.6号-200mを巻いたスプールに戻すことだ。仕掛けの条件を一致させて初めて、海が出す秒数の変化をお前の腕で捉えられる。


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1-3 カウント帳の作り方

釣り場に着いて最初に放つ1投目は釣るための投じゃない。測るための投だ。

お前が海に立ったら、イカを釣ろうと焦ってエギをしゃくるな。まずは次の手順で海の中を正確に数値化しろ。

■ ①風を背負う向きに立つ
■ ②3.5号ノーマルを結ぶ
■ ③フルキャストして着底までの秒数を数える
■ ④秒 ÷ 3 で水深(m)を出す
■ ⑤扇状に5m刻みで撃ち分け、秒数が変わる場所を記録する

なぜ風を背負うかと言えば、ラインスラッグを最小限に抑えて正確なカウントを取るためだ。そして基準となる3.5号ノーマルを投げることで、すべての計算が「秒 ÷ 3」でそのまま成立する。正面に投げて着底を測ったら、次は立ち位置を5mずつ動かしながら、扇状にキャストして広範囲の起伏を拾っていくんだ。秋のランガンにおける移動の基準である「10分/5〜10投」というテンポも、この扇状のチェックが基礎になっている。

記録する項目は、足元の秒、正面の秒、左右の秒、秒が急に増える線(かけあがり=ブレイク)、想定より早く合図が出る場所(シモリか藻の頂上)だ。足元の水深を知らなければピックアップ寸前に根掛かりし、かけあがりの位置を知らなければイカが待ち構えるカケアガリのショルダーを直撃できねぇ。藻の頂上の秒数が分かっていれば、藻の上にエギを乗せてステイさせ、海藻に突っ込ませずにイカを誘い出せる。このデータをスマホのメモ帳やノートに書き留めたもの、それが「カウント帳」だ。

昔の俺は、着底も地形も感覚頼りで、投げるたびに根掛かりさせてエギを何本もロストしていた。悔しくて足元の水深やかけあがりまでの秒数をスマホのメモに残すようにしたら、底に着く直前で跳ね上げられるようになったんだ。海の中を頭じゃなく秒数で把握できるようになってから、無駄なロストが一気に減った。

カウント帳さえ手元にあれば、見えねぇ海底の地形がすべて秒数という確かな数字で見えてくる。闇夜の堤防だろうが初めて入るポイントだろうが、目で見えない地形を完全に再現できるんだ。この帳面こそが、本書のすべての章で使う判断の土台になる。


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ここから先は、測った秒数が狂ったときに海で何が起きているのか、そのズレをどう修正してアオリイカを抱かせるかという具体的な手順に入る。


値段と、要る人・要らない人

ここまでで、お前は自分の海を秒で測る道具を1つ持った。ここから先は、その秒が狂った日に、何から直すかを決める順番だ。

要るのは、こういうヤツだ。

■ 道具はブログの通りに揃えた。それでも隣が掛けて、自分は掛けられねぇ日がある
■ 釣れねぇ日に、真っ先にエギの色を替えちまう
■ 記事は読んだ。けど海の上で、どれを先に疑うかが出てこねぇ

要らねぇのは、こういうヤツだ。

■ 道具の答えが欲しい。それなら無料記事に全部置いてある。付録Cから引け
■ 今日の1杯を約束してほしい。この本で決まるのは「何から直すか」までだ
■ 自分の疑う順番が、もう頭に入ってる

要らねぇほうに入るなら、ここで閉じろ。記事はタダで置いてある。

中身は、こう並んでる。

■ 第1部 測る(続き)── 沈下速度の書いていないエギの秒を自分で出す/秒が合わない日の読み方/飛距離も測る
■ 第2部 立つ ── 地名を1つも出さずに場所を選ぶ。地形は9つの型、立ち位置は 風→光→人
■ 第3部 落とす ── 45度を壊す6つと、復旧の順番
■ 第4部 替える順番 ── 立ち位置→レンジ→フォール→シャクリ→重さ→色。色は最後だ
■ 第5部 測った数字から引く ── 秒が合わない/数えられない/触りもしない/乗らない/反応が消えた
■ 第6部 獲る・持ち帰る ── 掛けた直後の3秒から、冷凍の分岐まで
■ 付録A 今夜の1枚/付録B カウント帳の空欄/付録C 買い物の索引(無料記事へ戻る)

有料エリアは約25,000字、図は41枚。土台は、いま作ったカウント帳の秒だ。

値段は1,280円。エギ1本と同じくらいだ。エギをもう1本買う前に、45度を1回直せ。

■ 版 ── v1.0.1(2026年10月)
■ 加筆 ── 中身が増えたときは、この本を更新して通知する。買い直しは要らねぇ

2026年11月15日から 1,580円に上げる。上げたあとに買ったヤツと中身は同じだ。安く買える日を書いただけだ。

買うなら、次の釣行の前だ。カウント帳はもう持って帰れる。その秒が狂った日の続きが、この先にある。

追伸 ── 2026年11月15日から 1,580円。それと、この本は道具を1つも売らねぇ。楽天のリンクも0本だ。

 

 
 
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