
「月をみる」 シロクマ文芸部 #ショート小説
【月をみる】
2026年9月25日。中秋の名月の日に、あの人からLINEが来ていた。
今日は、2027年元旦。
新年の挨拶LINEを一斉に送ろうとしたところで、あの人のLINEに気がついた。
【月をみる】
今、月を見てます?
月を見上げている?という意味かな?
一緒に見ようというのは不可能だ。
イベント好きな妻は、クリスマスもひな祭りも、スポーツの日も、何でもやりたがる。
この日は、わざわざ妻が何処かで仕入れた、ススキを飾り、味も素っ気もない団子を食べた。
月をみる?月を見ている?の間違いかな?
あれから何年もたった。この日がくるたび、あの人を思い出す。
【月をみる】
どうしたら僕は意味を知ることができるのだろう?