
応用情報 科目B 過去問6回で4問を決める — 10分野スコアカードと本番の撤退基準
応用情報技術者試験の科目Bで、「ネットワークかデータベースか」「非エンジニアはマネジメント系だけでよいか」と迷っていませんか。応用情報 科目Bは、過去問6回で4問を決めるのが本稿のやり方です。必要なのは世間の難易度ランキングではなく、10分野スコアカードと本番の撤退基準。自分が過去問に残した時間、空欄、正答のぶれを比べ、CBT本番で4問を確定する手順まで事前に用意します。
2026年度の応用情報技術者試験はCBT方式へ移ります。IPAは、出題形式、出題数、試験時間、問う知識・技能の範囲は変えないと公表しています。科目Bは150分で、情報セキュリティ1問が必須、残る10分野から4問を選ぶ現行構成が続きます。
この記事では、選択10分野を「簡単・難しい」と一律に順位付けしません。代わりに、次の完成品を使います。
10分野を最初に見る場所と撤退サインの一覧
過去問6回分を同じ尺度にするスコアカード
本番150分を崩さない着手・保留・撤退基準
開発、インフラ、非技術職の3タイプの記入例
CBT初年度に断定してはいけない点の確認表
目標は一つの分野を絶対視して固定することではありません。候補を事前に6分野まで絞り、本番の問題を見て4問へ落とせる状態を作ることです。
※制度情報は2026年8月1日にIPAの一次情報で確認しました。2026年度のCBT科目Bはまだ実施前であり、画面遷移、見直し操作、入力欄の細部は本稿では断定しません。学習計画は公開済みの過去問題で作り、受験前にIPAの最新案内と当日の操作説明を確認してください。
結論: 「得意分野」ではなく6回の実測で4問を選ぶ
科目Bの選択は、次の3段階に分けると迷いが減ります。
準備段階: 10分野を各1回触り、候補6分野と当面外す4分野に分ける
安定化段階: 候補6分野を過去6回分で測り、安定候補3、比較候補3に分ける
本番: 問題文を見て比較候補を含む6分野を判定し、4問を確定する
ここでいう「安定」は感想ではありません。正答、時間、空欄、振れ幅の記録で決めます。1回だけ高得点だった分野より、6回のうち5回を制限時間内に完答できた分野を上に置きます。
逆に、実務でネットワークを担当しているからといって、ネットワークを固定する必要はありません。業務知識が助けになる回もあれば、計算やプロトコルの一点で止まる回もあります。肩書ではなく答案の記録を採用します。
2026年度はCBTだが、問題の骨格は変わらない
IPAの2026年度案内では、APは前期・後期ともCBT方式です。前期の科目A実施期間は2026年10月28日〜11月10日、科目Bは11月24日〜12月6日と分かれています。科目Bの試験時間は150分です。
CBT化についてIPAが明記しているのは、パソコン画面に問題を表示し、キーボードとマウスで解答すること、そして出題形式・出題数・試験時間・知識技能範囲を変更しないことです。
一方、科目Bの本番画面で何問を同時に一覧できるか、長文と設問をどう往復するか、メモや見直し機能がどう提供されるかは、2026年8月1日時点で本稿が確認できたIPA公開ページだけでは確定できません。紙試験の「冊子をぱらぱら見て3分で全問選ぶ」を、そのままCBTへ持ち込めるとは限りません。
そこで本稿の選択基準は、画面機能に依存させません。問題を1分野ずつ確認しても使える判定質問と、演習結果から作る候補順を用意します。
公式構成は「必須1+選択4」
IPAの試験要綱では、科目B(旧午後)は11問出題、5問解答です。問1の情報セキュリティが必須で、問2〜11の10分野から4問を選びます。選択対象は次の10分野です。
経営戦略
プログラミング(アルゴリズム)
システムアーキテクチャ
ネットワーク
データベース
組込みシステム開発
情報システム開発
プロジェクトマネジメント
サービスマネジメント
システム監査
2025年度秋期のIPA解答例を見ると、経営戦略は企業ドメイン、プログラミングは動的計画法、システムアーキテクチャは動画配信の制約、ネットワークはクラウド移行、データベースはデータモデル改修というように、同じ試験でも仕事の種類が大きく違います。後半も、組込み、画面設計、開発モデル、サービスデスク、アクセス管理監査と続きます。
したがって「文章問題だから簡単」「計算があるから難しい」という二分だけでは選べません。文章中心でも、設問の役割を取り違えると連続して落とします。計算を含んでも、条件を表へ移せば安定する人もいます。
「部分点が取りやすい分野」の公式順位はない
IPAは各選択問題を20点相当とする構成を公表していますが、小問ごとの詳細な配点や、分野別の難易度順位は公表していません。解答例に複数の解答欄があるからといって、「欄が多いほど部分点を拾いやすい」とは断定できません。
本稿で測るのは公式の部分点ではなく、自分が解答例と照合できた回答単位の割合です。選択肢、空欄補充、短文記述、計算結果をそれぞれ1単位として数え、正解した単位数と空欄単位数を残します。これは分野を比べるための個人用指標で、IPAの採点点数を再現するものではありません。
選択用の4指標
各分野を、過去問1回ごとに次の4項目で0〜3点にします。
完答度
3点: 全回答単位を埋めた
2点: 空欄が1単位
1点: 空欄が2〜3単位
0点: 4単位以上空欄、または大設問を未着手
正答安定
3点: 解答例と一致した単位が80%以上
2点: 60%以上80%未満
1点: 40%以上60%未満
0点: 40%未満
時間適合
3点: 24分以内
2点: 25〜28分
1点: 29〜33分
0点: 34分以上、または未完
根拠回収
3点: 記述解答の根拠箇所や計算条件を全て問題文・図表に印付けできた
2点: 1単位だけ根拠不明
1点: 2〜3単位が推測
0点: 答えは埋めたが、半数以上の根拠を説明できない
24分や80%は合格を保証する公式基準ではなく、この記事の比較用初期値です。150分から必須1問、選択4問、選択確認、見直し余白を引くと、選択1問に30分を丸ごと使い切らない運用が必要になるため、24分を最上段に置いています。自分の必須問題所要時間に合わせて調整してください。
10分野スコアカード: 最初に見る場所と撤退サイン
難易度を固定する代わりに、各分野で「最初の確認場所」を決めます。本番で題材の好き嫌いに引っ張られず、自分が最後まで処理できる構造かを見るためです。
1. 経営戦略
最初に、設問が求める主語を確認します。市場、顧客、自社、競合、財務のどれを答えるのかを分け、問題文の事実と一般知識を混ぜないことが重要です。
着手候補にするサインは、設問語と本文中の根拠文を対応付けられること。撤退サインは、用語を知っているだけで本文のどの事実を使うか決められないことです。作文で埋められそうに見える回ほど、根拠回収を厳しく採点します。
2. プログラミング(アルゴリズム)
最初に、入力、出力、添字、繰返しの終了条件を小さな例で追います。コード全体を読む前に、配列の1要素が何を表すかを言葉にします。
着手候補は、例示データで2〜3ステップを手で追える回。撤退サインは、状態の意味を説明できないまま空欄へ構文だけ入れようとしている状態です。実装経験ではなく、トレースが時間内に安定するかで判定します。
ここまでが10分野へ共通する判定方法と、経営戦略・プログラミングでの適用例です。この先の有料部分は約4,700字。残る8分野の最初の確認場所と撤退サイン、過去問6回分の記録欄と集計欄、本番150分の着手・保留・撤退基準(6分・12分・20分ルール)、開発・インフラ・非技術職の3タイプの記入済み例までを、そのまま転記できる形で続けます。候補名ではなく、同じ手順で比較できる状態を先に作ります。