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エステの勧誘をゆるふわで切り抜けたであろう話

    二十年ほど前のことだ。
    私は、ネイルサロンのハンドマッサージモニターを受けていた。
    福岡の今はなき天神コアかビブレの地下にあった店である。
    無料だったかワンコインだったかは覚えていない。
    マッサージを受けた手は、色がワントーン上がり、むくみも一切なくなっていたのである。

    そして、マッサージをしてくれたお姉さんがニコニコしてチケットを差し出す。

    「1000円でエステご案内しているんですが、いかがですか?」

    よく覚えていないが、田舎から都会に出てきた一人暮らし歴数年の芋娘だった私は疑いもせず、二つ返事でそのエステ体験チケットを買った。

    服だけおしゃれな服に身を包んだ当時の私は、今では考えられない服装だった。
    髪はコテでかろうじて巻き(ちなみに今も巻けない)、AneCanに出てきそうな装いをしていた。ちなみに服はプチプラ店で揃えたものである。

    今思えば、疑うこともしろよと突っ込みたくなるが、当時の私は何も知らなかったのである。
    結論から先に言えば、1000円のチケットで極上を味わうことができた。

    当日、浮かれぽんちでメイクをし、ロングブーツにスカート、ニットシャツにお気に入りのコート(プチプラ)に身を包み、天神に出てきた私。
    今思えば、私をエステでどうこうしたって変わらない。

    行ったお店で施術着の紙でできたぺらぺらの下着に着替える。そして、部屋には落ち着く香りのアロマが炊かれていた。
    ラベンダーだったかそういう系統の香りだったことは記憶している。

    別室から「前回より何センチ減ってますねー♪」と会話が聞こえてきたので、ダイエットコースみたいなものもあったのだろう。
    そこで私は初めて勧誘の餌の可能性を考え、震えた。ツッコミどころしかない。

    綺麗なお姉さんが入ってきて、施術を受ける。
    なんだか、自分をもみくちゃにされている気がするが、悪くはない。
    アロママッサージを受け、ヘッドマッサージも受け、夢心地だった、というかデスクワークで疲れた身体がほぐされていく……とだけ考えていた。

    いろいろ説明を受けた気もするが、当時の私はスルーしたか何かで切り抜けたのだろう。そのチケット代以外はお金をかけていない。

    ただ、施術を終えた後、ロングブーツに足を通したらすっと入った。
    効果は確かにあったのかもしれない。


    チャレがや企画に参加します。
    当時のもの知らず田舎娘……今思えば怖い😂


     
     
    創作と日々のエッセイを書く、限界母系物書きクラゲ|著書『短い恋のはずだから』『書くと、たゆたう』|コーヒーは燃料。言葉は呼吸。 ☕️活動一覧☕️ https://lit.link/iru_nagisa Amazonアソシエイトプログラム参加中

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