
【掌編】月は無慈悲な人の母0/シロクマ文芸部 月を見る
お題:月を見る小牧幸助 様、いつもお題をご用意頂き有難う御座います。
過去の記事をリメイクして第0話的な掌編を書いてみました。
約700字です。よろしければご覧ください。
※おまけもご用意しました。
月を見る。
ロトワング博士は振り返る。
月移民計画ー
地域間人口抑制政策による流刑地。
そして、
今や地球帝国を従属させる組織の本拠地。
虐げられた彼らは屈辱を胸に世代を重ね、やがて痛撃の宣戦布告を行った。
マスドライバーによる質量攻撃。
地球の豊かさを担っていた施設の軍事転用。
今や地表の主要都市だった殆どが洗礼を受けていた。
反撃しようにも、
母なる地球の重すぎる愛と、
彼我約38万kmは余りに遠すぎた。
今や月の人工知能『ディアナ』と端末ユニット『玉兎』による徹底した管理社会が構築され、人は社会を構成するパーツとしてのみ存在を許された。
だが、これからは違う。
密かに人工知能『ヘカテー』を頂点とし、計画された『ディアナカウンター』
地下に隠れ着々と反抗の狼煙を上げる準備を進めてきたのだ。
人間性回帰
その為に、私は『娘達』を創造した。
ムーンチルドレンー
玉兎を参考に作られたアンドロイド。
限られた資材を存分に使用したオーダーメイドの最高の12体。
彼女らを用いた地球帝国乾坤一擲の作戦。
即ち、
第一目標、『ディアナ』の制御権の奪取
第二目標、マスドライバーの破壊
それが成し遂げられた時、彼女達は新たな統治機構の一部となる。
再びロトワング博士は月を見る。
冷酷に、憎たらしい程美しかった。
事の後先を考えさせられぬ程、人々を狂わせる様に炯々と。
そして娘達に想いを馳せる。
次の月への定期連絡艇に玉兎に偽装して乗込み、彼女らは計画を開始する。
必要なデータは全て与えた。
可愛い我が子達。
おそらく二度と会うことはない愛し子達。
この先のスケジュールを、シナリオを、彼女らはまだ知らない。
続く……?
おまけ:無駄な妄想設定資料館



アイデアをリサイクルしました。