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損切り位置の考え方【ダウ理論】

    前回、株数の出し方を書きました。株数は、買う金額からではなく、損切までの距離から決める。 では、その損切はどこに置くのか。 今日はそこを書きます。

    前回の最後に「次は8月の答え合わせ」と書きましたが、式の続きを先に出すことにしました。 損切の場所が決まらないと、あの式は使えないからです。


    買ったあとに株価が下がってきて、そこで初めて「どこで切ろう」と考え始める。

    これをやると、損切はだいたい遅れます。下がっている最中は、頭の中で綱引きが始まるからです。「もう少し待てば戻るかも」と「ここで切ったら負けが確定する」。

    損切の場所に迷うのは、意志が弱いからではありません。買う前に「このチャートは今、上向きなのか下向きなのか」を、線で持っていないからです。

    上向きだと言える根拠が、チャートの上で線や点になっていたらどうか。それを割ったところで「買った理由」が消えます。そこが損切です。もう、考える余地はありません。

    その線を、誰が引いても同じ場所に引く方法が、100年以上前からあります。ダウ理論です。

    今日は、ダウ理論で相場の「目線」を1本の線にします。そこから損切の場所 → 利確の場所 → 株数まで、買う前に全部決めるところまで書きます。

    線を1本引くところまでは、無料部分だけで今日から使えます。


    ダウ理論は、チャートを見るときの「共通の地図」です

    ダウ理論は、チャールズ・ダウという人の考え方がもとになっています。ウォール・ストリート・ジャーナルの共同創設者で、ダウ平均株価をつくった人です。

    1900年前後に新聞の社説で書いた相場の見方を、1902年に亡くなったあと後継者たちが整理したものです。高値・安値の切り上げや押し目買いなど、いまのテクニカル分析の土台になっていると言われています。

    中身は6つの原則です。表にまとめました。右の列は、僕がいまのルールでそれぞれをどう扱っているかです。

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    ① 価格はすべてを織り込む。 ニュースも業績も、みんなの予想も、全部チャートに出ている。なので、判断はチャートでします。ただし決算の発表日だけは、別に確認してまたがないようにしています。

    ② トレンドは3種類ある。 長期・中期・短期。スイングトレードが乗るのは、中期と短期の波です。

    ③ 大きなトレンドは3段階で進む。 先行期・追随期・利食い期。僕は底を当てにいきません。 上向きが確認できてから乗る、つまり追随期を狙います。

    ④ 複数の指数で確認する。 ダウの時代は工業株と鉄道株の2つの平均でした。日本株なら日経平均とTOPIXです。僕は、両方がそろった日だけ新規で買うという形で使っています。形は違いますが、僕のサインを過去のチャートに当てはめた検証があります。そこでは、「どちらかが良ければOK」にすると、何も見ない場合より成績が悪くなりました(2013年を除く)。「1つの指数だけで判断しない」という第4原則と、同じ向きの結果ですね。

    ⑤ 出来高でも確認する。 僕は数字としては見ますが、見送りの理由にはしていません。 自分のサインで測ったら、出来高が多い側と少ない側で差が出なかったからです。ただ、正確に言うと、僕が測れていたのは「押し目で反発した日」の出来高だけ。ブレイクした日の出来高は、まだ測っていません。 なので「出来高は効かない」とは言いません。

    ⑥ トレンドは、はっきりした転換のサインが出るまで続く。 今日の主役はこれです。


    いちばん使うのは6つ目です

    経済学者のケインズが、相場を美人投票にたとえています。

    自分が美人だと思う人に投票しても、賞はもらえない。みんなが美人だと思いそうな人に投票した人が勝つ。株価も同じで、「自分がどう思うか」ではなく「多くの人がどちらを支持しているか」で決まる、という話です。

    ここで第6原則が効いてきます。

    はっきりした転換のサインが出ていないうちは、多くの参加者は「まだ元のトレンドが続いている」と見ています。 多数決がまだ変わっていない。だからトレンドは続きやすい。

    「もう十分上がったから、そろそろ下がるだろう」。これは自分の意見であって、多数決の結果ではありません。

    これを実際のトレードの言葉に直すと、こうなります。

    • 目線は、転換のサインが出るまで変えない

    • そのかわり、「どこを割ったら転換か」を、買う前に決めておく

    • 損切はそれより手前、「どこを割ったら買った理由が消えるか」で決める

    この「どこを割ったら」を決める道具が、今日の本題です。


    前提:僕のトレードの形

    過去の記事を読んでいない方向けに、4行だけ置いておきます。

    • 買う日: 上昇トレンドの銘柄が押し目から反発して、買いサインが出た日。その日の終値で買う

    • 損切: 直近の押し目の安値の、少し外側

    • 利確: 損切までと同じ幅だけ上がったら全部売る(リスクとリターンが1対1)

    • 1回の損失: 約3万円に固定。株数で調整する

    僕が普段使っている買いサインは、移動平均の押し目で出る自作のインジケーターです。

    今日書く型は、それを使いません。 考え方は同じ「押し目で入って、押し目の安値の外で切る」。それを、ダウ理論の言葉と水平線だけで組み直したものです。インジケーターがなくても、チャートと線1本で同じことができます。

    今日できること:線を1本だけ引く

    有料パートの前に、今日そのまま使える部分を置いておきます。

    1. 気になる銘柄の日足を、直近3か月ほど表示する 2. 目立つ山(高値)と谷(安値)に、印をつける 3. 山も谷も両方切り上がっていたら、上昇トレンド。そのうちいちばん新しい高値をつくる出発点になった谷に、水平線を1本引く 4. 株価がその線の上にいるうちは「上目線」。終値でその線を割ったら、上目線はいったん終わり

    これだけです。この線が、目線の境目です。 有料パートでは、同じ考え方で、実際に入るときの損切の位置まで決めます。

    手持ちの銘柄で引いてみてください。線を割っているのに持ち続けている銘柄があったら、それはたぶん、目線ではなく期待で持っている銘柄です。

    ただ、この4ステップには穴が2つあります。

    「目立つ山と谷」は、見る人によって場所がずれること。そして、線を引いただけではどこで入って、何株買うかまでは決まらないことです。

    有料パートでは、この2つを埋めます。書くのは、この6つです。

    • 山と谷を「誰が数えても同じ場所」にするルール——目線と損切で、数える本数を変える理由

    • トレンドが終わる2つの形と、まずどちらだけを信じればいいか

    • 下降から上昇に変わった直後の押し目での入り方——入る場所・損切・利確・株数を買う前に3行で決める

    • 損切を置く前に、1つだけ確認すること——僕のサイン1万543件で、期待値がほぼゼロだった損切の位置

    • 「上に高値があるから見送る」をやらない理由——教科書によく書いてある見送り方を、僕のサインの過去データで測った結果

    • 実際のチャート2例——利確までいった例と、損切になった例。見てほしいのは、損切になったほうです

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