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怖がり|Door to Doorの利便性と自由度は今でも私の宝物

    「ドアからドアへ」、ほんと上手く表現しているなと感心しちゃう。
    車の運転免許を取得するまでは、自転車か原付で行動していた。
    長い坂道を含んだ往復約7kmの道程が遠くって(行きはよいよい帰りはこわい)。
    暑さや寒さは我慢できるとしても、時には大型トラックの水しぶきを浴びながら、大雨でずぶ濡れになりながら、悪化する視界を確保しようと必死になって走るのが辛くって、何だか悔しくって。

    その時からずっ~と思っていた。雨風を心配することなく快適に運転できる車に乗りたいと。

    免許を取得すると直ちに中古車へ通った。そして見つけた!
    可愛いフォルムだけど顔が凛々しいシルバーのセルボ。

    大切に大切に乗った。嬉しくって仕方がなかったから。
    だけど丁寧にではなく、4速マニュアル車(軽)の限界を確かめるような運転ぶりだった。急ブレーキも試した、急発進も試した、もちろん急ハンドルで車体が振られる寸前までを試した。

    ギターとアンプ、エフェクターを積み、バンド仲間2人を乗せて、夜の海にも何度も行った。六甲山や生駒山の山頂に続くワインディングも挑戦した。
    友人を訪ねて名古屋まで高速道路もかっ飛ばした(100km/hが限界と言わんばかりのエンジンの唸り声に負け、安全速度の80km/hで大人しく走った)。

    雨が降る、雪が降る、風が吹く、濃霧が立ち込める。
    そんな中を、KISSのお気に入り曲を詰め込んだカセットテープを持ち込み、ちっとも寂しさを感じることがなかった。

    交通違反といえば、深夜に街のスタジオに集まってバンド練習をした時のこと。停める場所がなくて(今のように有料パーキングも普及していない時代)、スタジオ近くの銀行の路肩が広いことに気付いて2時間駐車。
    練習を終えてそこに戻ってみると…「ない」。
    車がない。駐車していた地面に四隅をガムテープで貼り付けた紙があった。
    「〇〇警察署、駐車違反につきレッカー移動。連絡先000-000-0000」
    携帯もスマホない時代、必死に公衆電話(BOX)を探しあてて連絡すると、その通り。タクシーで10分ほどのモータープールで保管されていた。

    流石にね~、深夜に銀行周辺に路上駐車するなんて大馬鹿ですよね。
    そりゃ直ちに通報されますって。


    若い頃は、車そのものが宝物だと思っていました。
    けれど還暦を過ぎた今になって振り返ると、本当に大切だったのは車ではなく、「自分の意思で好きな場所へ行けること」だったのかもしれないと思います。

    誰かに頼ることなく、思い立った時に出発できること。

    海を見たくなれば海へ。
    山の空気を吸いたくなれば山へ。
    会いたい人がいれば会いに行けること。

    当たり前だと思っていたその自由は、実は決して当たり前ではない。
    年齢を重ねるにつれ、視力や判断力、反射神経、そして健康状態。
    運転を続けるために必要なものは、少しずつ減っていく可能性がある。

    だから私は今でも時々考えるようにしています。

    いつか運転免許を手放す日が来るのだろうか、と。

    それは車を失うことではない。私にとっては、人生の自由の一部を手放すことに近い。

    だからこそ、この「Door to Door」の自由は、今でも私の宝物なのだと思っています。

    あの頃は限界を試すことが運転の上達だと思っていました。
    今は無事に帰ることこそが、本当の運転技術だと思えるようになりました。


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    家族みんなで日本一周車中泊旅をするのが夢。40年間無事故でハンドルを握ってきた怖がりドライバーです。愛犬たちに力をもらいながら交通安全や日々の気づきを綴っています。

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