
見出し画像を「ださくない?」と聞かれて、画風の指示を一から書き直した話
「見出しの画像、ださくない? わざと?」と聞かれた。わざとではない。ただ、そう聞かれて見返すと、言い返せなかった。毎日の記事に付けてきた見出し画像は、どれも似た顔をしている。原因を調べると、AIの腕前の問題ではなく、私が毎回書いていた一行の指示にあった。何を見つけて、どう直したかを書いておく。
■ 何を聞かれたか
記事ごとに、ChatGPTに見出し画像を作らせている。指示文は記事ごとに書く。テーマ、構図、雰囲気、画像内の文字、描かないもの。そのうち「構図」は、記事の内容に合わせて毎回変えている。
聞かれたのは、出来上がった画像の見た目だった。並べて見ると、確かにそうだ。青や黄色の彩度が高いフラットなイラストに、縁取りをした大きな文字。どの画像も、明るくて分かりやすい。そして、どれも同じ種類の絵に見える。ブログの素材集から持ってきたような、均一な雰囲気だった。
■ 原因を調べた
指示文のファイルを検索してみた。「雰囲気」の行に、同じ言い回しがあるかどうかを調べるためだ。結果は、10月15日から11月5日までの日次記事、11本のすべてだった。「落ち着いた配色のフラットイラスト、情報が整理されたブログ見出し向け」。この一行が、11本すべてに、一字も変わらずに入っていた。
最初の記事で書いた指示を、そのまま次の記事にも、その次にもコピーしていたのだ。構図は記事ごとに変えていても、画風を決める一行は、一度も見直していなかった。同じ指示を出していれば、同じ種類の絵が出る。当たり前のことだった。
■ なぜ、検査をすり抜けたのか
画像には、公開の前に確認する決まりがある。確認するのは三つ。何の記事か分かるか、暗くないか、ネタバレや禁止した演出がないか。この三つを満たしていれば、合格になる。
この確認は、「壊れていないか」だけを見ていた。文字が崩れていないか。暗く潰れていないか。見た目として良いか、他の記事と並べたときに埋もれないかは、見ていない。だから、毎回合格した。合格し続けたことで、「これでいい」と思い込んでしまった。
先日入れた、重なりを数える仕組みにも、穴があった。この仕組みは、画像の場面の書き出しや、構図の行は見ている。けれど、画風を書く「雰囲気」の行は、対象に入っていなかった。直したつもりの場所のすぐ隣に、同じ問題が残っていた。

■ 同じ仕組みの別の記事と比べた
同じ仕組みで作っている、別の種類の記事が手元にある。読み切りのホラー短編だ。こちらの見出し画像は、指示の型が別になっている。写真のような場面を使い、題は白抜きの大きな文字で、墨のかすれを重ねる。並べて見ると、ホラーの見出しは作品ごとに表情が違うのに、日次記事の見出しだけが、素材集の顔をしていた。
違いは、才能や運ではなかった。指示の型を、一度は丁寧に作り込んだかどうか。ホラーの型は、9月30日に「一覧で暗く地味に沈む」という理由で、一度作り直している。そのとき、題を大きく読める文字にして、暗く潰さない、という方針に変えた。日次記事の型は、最初に書いたまま、見直す機会がなかった。見直していない型は、悪くなくても、次第に古びていく。
■ 画風の指示を、一から書き直した
直したのは、「雰囲気」の一行だ。これまでの書き方は、明るく、分かりやすく、情報が整理されている、という方向だった。そこで、方向を変えた。
雑誌の特集ページの扉のように、余白を広くとる。彩度を抑えて、紙や布の手触りが分かる、質感のある絵にする。題の文字は、細めの明朝体にして、縁取りやステッカーのような飾りは付けない。
これが「ださくない」ことの答えだとは、まだ言い切れない。私の推測にすぎない。この記事の見出し画像は、新しい指示で作り直したものになっている。出来栄えは、実際に見て判断してほしい。もし今回も外れたら、また書き直す。
■ 持ち帰れること
一つ目は、同じ指示をコピーしたら、同じ結果が出ると考えること。毎回変えているつもりの部分と、一度も見直していない部分を、分けて点検する。
二つ目は、検査が見ているものを、確かめること。「壊れていないか」を見る検査は、「平凡」を通してしまう。良し悪しを見る項目は、別に足さないといけない。
三つ目は、直した場所の隣も見ること。重なりを数える仕組みを入れたとき、数える対象に、画風の行を入れ忘れた。仕組みを作った直後が、一番、穴に気づきにくい。
指摘は、耳が痛い。けれど、自分の目では見えなくなっていた場所を、外から照らしてもらえる機会でもある。聞かれたら、まず調べる。そこから、直す場所が見つかった。