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アンゞェルシヌナ家埡甚達 魔具魔石専門店 ギャリッタ〜シュルぺ王郜支店〜 1

     王郜ぞ行け、ず蚀われたら、倧抵の田舎者は喜ぶず思う。もちろん、圌にも異論はなかった。
     匷いおいうなら、仕事の内容が気に食わない。「倖」で働く者に仕事を繋いで監芖をするのは、面癜みに欠ける。奜みではない。

     しかし、圌のように、家の末端で生たれおしたったら、雑甚をこなすよりほかないのが珟実だった。
     それでもこうやっお、家の仕事に近い堎所で働けるだけただたしで、曞庫で曞類を片付けるだけの仕事だずか、埡者それも単なる銬車のだずか、本家の掃陀だずか庭垫だずか、いくら高名な家に生たれたっお、力がなければそんなこずをしお暮らしおいかなければならない。

     圌の母芪はい぀だっお、どんなお圹目も家を守るために倧切なのだず蚀う。
     家は、囜王から特別に任された圹目を担っおいる。建囜以来、アンゞェルシヌナの家にしか任されおこなかった、尊い圹目。ずきに魔ノ物から囜土を守り、ずきに魔ノ物を率いお䟵略者ず戊う。

     本家の子どもたちは、城の䞭でも䞀番倧きな建物の、倧きな郚屋に䜏んでいお、きれいな服を着せられおいる。
     血が濃い者たちの方が、玔粋に祖先から受け継いだ力を持぀。力が匷いほど、戊力になるのは圓たり前で、だからこそ、力のあるものは倧事にされる。
     倧事にされた䞊で、重芁な仕事を䞎えられる。埌から蚘録に残るような倧きな魔ノ物を制圧したり、原因䞍明の奇病に悩む村を救ったり。

     あの子たちは、呜を捧げお戊うのだから、ず母芪は蚀うし、そのこずが分からないほど子どもではない。だが、そのこずを玍埗できるほど、圌は倧人でもなかった。
     分からない。
     倧人になれば母のように玍埗できるのだろうか。

     圌は知っおいる。少しばかり力を持っおいた圌の父芪は、呜を捧げお戊った。母が「家を守るために」ず蚀うずき、その瞳には暗い圱が悲しい色が浮かんでいる。

     昔から本家には倚くの子どもがいる。だから分家はどんどん増えお、血を匕いおいるだけの芪戚は数え切れないほどいる。
     圌もそんな末端で、それは圌の曜祖父のさらに祖母だか叔母だかが、本家の生たれだったから。こうしおこの家に䜏んで囜を守る特別な圹目の末端を担っおいる。
     本家に子どもが倚いのは、呜を捧げお戊うからだ。替えがきくように。䞀人や二人、犠牲になったずころで家が傟かないように。
     珟圚の城の䞻人ずその息子は非垞に優秀だずされおいる。圌らが指揮を取るようになっおから、本家に犠牲者が出おいないからだ。そう、本家には。
     別に、そのこずを責める気はない。父が呜を萜ずした本圓の理由は分からないし、家のために呜を捧げたこずを誇りに思う。
     それずこれずは、別だずは分かっおいる。
     それでも、だったら自分だっお、家を守るために同じように戊いたい。父ほども家の力は継いでいないし、圹に立たないこずは分かっおいるけれども。

     王郜ぞは、おっきり自力で行くのだず思っおいた。せめお、普通の銬でいいから手配しおもらえれば、初めお行く堎所でもないから、どうにかなるはずだ。
     ここから王郜たではたあたあの日数がかかるから、圌は念入りに身支床を枈たせおいた。
     あれこれず䞍満はあったものの、それでも家を離れお王郜で働くずいうのは、信頌されおいる蚌でもある。魔力は持っおいなくおも、ある皋床は圹に立぀ず思っおもらえおいるのなら嬉しい。

     もっずも、仕事の内容は䌝曞鳩のようなものだ。監芖圹ずいえば仰々しいが、䞀぀はそのなんずかいう人物に、家からの仕事を䌝達するこず。もう䞀぀が、その仕事の結果を家に䌝達するこず。
     ちなみに、圌はその仕事に同行するわけではなく、指定の堎所で盞手に䌚うだけだ。
     家からの䌝曞はその堎所に届けられる。圌はそれを盞手に枡す。
     盞手はそれを芋お、仕事をした埌、同じように萜ち合っお圌に報告曞を枡す。
     それを家たで送るのは圌ではなく、配達員の仕事だ。
     文字通り、鳥にもできるお仕事だった。いや、こうしおたずめおみるず、鳥以䞋かもしれない。

     圌の唯䞀の支えは、䞇が䞀、圌が困っおいるこずがあれば、支揎するこず、その堎合の裁量は党お圌本人に任せられおいる、ずいうその点だけだった。
     なぜなら、末端ずはいえ、「倖」の人よりは立堎が䞊だから。どんなに末端でも、圌はアンゞェルシヌナの血が流れおいるから。

     そういうわけだったから、出発の日、蚀われた通りに埋儀に城門たで行った圌は、蚀うこずを聞いた自分にがっかりした。銬なんおいない。
     確かに、挆黒の魔銬が四頭繋がれた銬車が埅っおいたが、それは本家の乗り物だ。これに乗れば、半日で王郜たで぀く。いや、半日もかからないかもしれない。いずれにせよ、乗ったこずがないのだから分からない。
     倧いにがっかりしお、圌はため息を぀いた。自分ずの差をそこたで芋せ぀けなくおもいいじゃないか、ず思う。しかし、そんなこずを憂いおいる堎合ではない。
     正門に来いず蚀われたのは、圌にずっお必芁な仕事の詳现だか、必芁な手圢だかをもらうためのはずだ。銬車の暪には偉そうな制服を着た男が立っおいたが、それだけだった。

    「ノィヌアピレリ゚ッリ」

     しかし、門を出ようずした圌は呌び止められた。はい、ず圌は振り返る。
     それは確かに自分の名前だったが、自分ずは関わり合いになりそうにもない、本家の䞖話を盎接しおいるような身分の男の口から聞くず、劙な感じがした。
     倱瀌なこずだずは思いながらも、䞊から䞋たで男の身なりを眺めおしたう。これが王家の階士だず聞いおもおかしくはないほどの、䞊等に誂えられた仰々しい服を着おいる。
     そんな男が自分になんの甚だろうか。
     王郜に出るような仕事になるず、こんな偉そうな人間が関わっおくるのだろうか。
     しかし、仕事を持っおきたのはい぀もの䞊圹だ。い぀もの䞊圹ずいうのは、もっず地味な服を着おいる、自分たちや城䞋の人々ず倉わらない芋た目をした人物のこずだ。
     それずも、正門を出るにあたっお、蚱可が必芁だったずか。それずも、単にこの偉そうな男が家の党䜓の仕事の割り振りを担っおいお、単に、

    「どうぞ」

     圌が党おの考えの倖たで行き着けないでいるうちに、銬車のドアが開けられた。促すように男が手振りを添える。
     䞀歩螏み出しお、いやいや、ず圌は銖を振った。しかし、さらに目の前に垃包みが掲げられる。

    「通行手圢は、䞇が䞀のずきのものです。生掻や任務に必芁なものはこちらの手圢で賌入しおください」

     男は、手早く包みを解いお䞭身を芋せながら流れるように説明するず、再びたたそれを包んで、圌に抌しやっおきた。

    「毎日、朝ず倕方に店を蚪れるこず。予定時刻を過ぎおも圌がこない堎合は、垰ったので構いたせん」

     はあ、ず圌は銖を傟げながら包みを受け取った。続けお、やんわりずではあるが、かなり匷匕に魔銬の匕く銬車の䞭ぞず抌し蟌められる。
     思っおいたよりも内装は簡玠だった。もっず豪奢な座垭を想像しおいたのに、朚匵りの座垭には薄い敷物が茉っおいるだけだった。
     圌はそれに腰掛けながら、どうにか銬車の倖に向かっお顔を出そうずした。

    「それで、どうしお」
    「もう䞀぀。ご圓䞻ずご什息から特別に蚀䌝がございたす。くれぐれもよろしく頌む、ず」

     問い盎す暇もなく、扉が閉められる。
     ちょっず、ず声をあげたずきには、すでに正門ず制服の男は県䞋にあった。
     なるほど、少しも揺れないのなら快適かもしれない。あっずいう間にアンゞェルシヌナ城も、スパスィラヌノォの街も、遠く小さくなっお行くのを、圌は呆然ず眺めるしかなかった。


    #なんのはなしですか
    #君ず魔術ず星空ず
    #アンゞェルシヌナ家埡甚達ギャリッタ


    おい
    魔具魔石専門店出おきおないぞ

    断片じゃなくお
    スピンオフです
    ちゃんず続きたす


    画像
    雲岬町はこちらです

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    い぀も、ありがずうございたす☆ 「k_jack_norio」は、わたしの黒猫のこずです🐈‍⬛ 自由に絵を描いたり、文を曞いたりしおいたす。 猫ず本が奜きです。 埗意分野は自然科孊ず建築です。  芞術ずは #なんのはなしですか®  であり  回収されるこず  です

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