
AI漫画は正義か悪か。中指から寿司へ。
2026年9月27日、Xに一枚の写真が投稿されました。
— nemuaki☂️ VGEN COMMS OPEN #oneicedlatte (@nemuaki_) September 27, 2026
書店に並ぶ一冊の本。タイトルは「はじめてのAIマンガの作り方」。著者はAI漫画家のけいすけ氏です。
その本の前で、一人の女性が中指を立てていました。
イラストレーターのnemuaki氏。AI生成に反対する立場からの、無言の抗議でした。
この写真が爆発的に拡散しました。1784万インプレッション、18万いいね。Xが揺れました。
そして最終的に、この二人はくら寿司でランチを食べました。
◼︎少し自己紹介させてください
私はかぶ大家といいます。
非正規雇用で、妻が自己破産して、貯金ゼロから不動産投資を始めて今は12棟の大家です。楽待というメディアでコラムを書いています。
そして、AI漫画も作っています。
2026年5月にKindleでAI漫画を出版し、5ヶ月間で4冊ものAI漫画をリリースしました。(圧倒的間隔、圧倒的スピード感w)
「はじめてのAIマンガの作り方」の著者・けいすけ氏と同じ、AI漫画推進派(というのか?)です。だからこの騒動は他人事ではありませんでした。
自分も当事者の一人として、この話を書きます。
(もう1ヶ月も前のことで、賞味期限きれてるかもしれないけど…涙)
◼︎けいすけ氏の対応が天才でした
普通なら怒ります。無視します。
しかし、けいすけ氏は違いました。
中指写真を引用して「僕の漫画が超絶バズったため(正確には投稿者さんの画像がバズったため)Amazonで紙の書籍が売り切れました」と投稿しました。Kindle案内を促し、書店への発注も後押ししました。
結果、紙の本がAmazonで完売しました。
中指がマーケティングになった瞬間です!!
けいすけ氏、しゅ、しゅごい!!柔軟!!
nemuaki氏を食事に誘い、くら寿司でランチ。けいすけ氏がご馳走しました。6人で寿司を食べたそうです。(あってる?)
ランチ後、けいすけ氏は「nemuakiさんにサインもらいました!!素敵な女性です」と投稿。
nemuakiさんにサインもらいました!!
— けいすけ🌈究極のまるごとメモ (@kei31) September 30, 2026
素敵な女性です。 https://t.co/Y027kPhcxz pic.twitter.com/5gwCvrxXym
nemuaki氏は「楽しかったです!AIがまだ嫌いなのに、けいすけさんはすごい人ですよ!友だちになりました」と答えました。
楽しかったです!www
— nemuaki☂️ VGEN COMMS OPEN #oneicedlatte (@nemuaki_) September 30, 2026
AIがまだ嫌いなのに、けいすけさんはすごい人ですよ!
友だちになりました😌 https://t.co/ys5LQykMcj
AI vs 手書きという対立が、寿司で終わりました。
◼︎AI漫画は正義か悪か
正直に言います。
どちらでもないと思っています。
AIは道具だと思っています。
著作権の問題はあるかもしれません。でもそれは手書きなら100%大丈夫ということじゃないですよね?手書きでもトレースや模倣の問題はあります。AI漫画だから悪、ではなく何が問題なのかを明確に切り分ける必要があると思っています。
「楽してる」という批判もあります。
でも考えてみてください。
デジタルアートが登場した時、「ペンと紙じゃないのか」という声があったはずです。音楽にシンセサイザーが登場した時、「本物の楽器じゃないのか」という声があったはずです。
極論を言うと「鉛筆の芯は自分で粘土から作るの?」とか「マンガ家のアシスタントはどうなのか?」ということにもなります。
人は時代に合わせて、より楽に自分を表現する道具を手に入れてきました。楽になった分、生産性が上がり、表現の量と手段が増えました。それは歓迎すべきことだと私は思っています。
◼︎ただ、一つだけ問いたいことがあります
私はAI漫画推進派です。
でも一点だけ、同じ推進派の方に問いたいことがあります。
あなたのアイデンティティはどこにありますか?
私は作画はAIに頼っています。でも原作は100%自分です。キャラクターの設定、世界観、ストーリーの構成、笑いの間。セリフも。全部自分の頭から出てくるものです。
逆に、作画は手書きで原作をAIに任せる、という形でも良いと思っています。どちらかに自分がいれば良いと思っています。
でも、キャラもAI、話もAI、プロンプトを入れてポン出し。それはもはや「あなたの作品」と言えるのでしょうか?
AI果汁100%は誰が作った作品なのだろうか?
AIを使っているクリエイターで「これが私のアイデンティティだ!」と思う方に聞きたいです。
それは読み手に伝わっていますか?
読者はコンテンツを消費しながら、その向こうに「人間」を感じたいと思っています。(私はそう)失敗談、葛藤、笑い、体温。そういうものが伝わってくるから応援したくなる。
でも全部AIが作ったものから、それが伝わるでしょうか?
◼︎nemuaki氏が教えてくれたこと
nemuaki氏はくら寿司の後も「AIはまだ嫌い」と言っています。それでいいと思います。
嫌いな立場を持ちながら、相手と向き合って飯を食う。その姿勢は正直かっこいいと思いました。
AI漫画の是非を語る前に、まず相手を人間として見る。けいすけ氏もnemuaki氏も、そこは同じだったんじゃないかと思います。
中指から始まって寿司で終わった話は、AI論争の中で一番人間らしい出来事だったかもしれません。
私もネットの誰かとはま寿司食べにいきてー!
◼︎さいごに
AI漫画は正義でも悪でもありません。道具です。
大切なのは道具をどう使うか、そしてその向こうに自分がいるかどうかだと思っています。
私はかぶ大家として、かぶちゃんの世界観を持ち、原作を自分で書き、AIで形にしています。そこには確かに私がいます。
あなたの作品にも、あなたはいますか?
最後はちょっと上から目線ではありましたが、私なりのちょっとした問題提起です。私も完璧じゃないので気をつけたいなと思ってます。
以上!!!