
🔎会社法「機関設計」の暗記がいつになっても崩れてしまう本当の原因📌伊藤塾とLEC、それぞれの図解のどちらが自分の理解の仕方に本当に合うかを見極めるための視点👀
💡「覚えたはずなのに、また忘れている」その繰り返しには理由があります
行政書士試験の会社法において、「機関設計」は多くの受験生が一度は足を止める分野です。
取締役会を置くか置かないか、監査役を置くか置かないか、会計参与や会計監査人はどうなるのか。公開会社かどうか、大会社かどうかという条件が絡み合い、組み合わせのパターンが一気に増えていきます。
テキストを読んでいるときは「わかった」と感じても、数日後に問題を解くとまったく手が動かない。もう一度図解を眺めて、また「わかった」と思う。けれども、また忘れる。
この記事では、なぜこの「わかったつもり」と「忘れる」の往復が起こってしまうのか、その構造的な原因を丁寧に解き明かしていきます。そのうえで、行政書士対策の代表的な教材である伊藤塾とLECの図解が、それぞれどのような考え方でつくられているのかを整理し、自分の理解の仕方にはどちらの図解がより合っているのかを見極めるための視点をお伝えします。
暗記が崩れるのは、あなたの記憶力の問題ではありません。使っている図解と、自分の頭の使い方が噛み合っていないだけかもしれないのです。
🧩機関設計の暗記が崩れてしまう本当の原因
📌「丸暗記」と「理解」は違うということ
機関設計の学習でよくあるつまずき方は、条文や図解に書かれている組み合わせのパターンを、そのまま丸ごと覚えようとしてしまうことです。
「公開会社かつ大会社は、取締役会と監査役会(または三委員会等)と会計監査人が必要」といった結論だけを覚えると、一見効率が良さそうに見えます。しかし、この覚え方には大きな弱点があります。それは、条件が少し変わった途端に、対応できなくなってしまうことです。
会社法が機関設計にルールを設けている背景には、株式会社の規模や株式の流通性に応じて、経営の監督体制をどこまで厳格にする必要があるか、という考え方があります。会社の規模が大きくなり、株式が広く流通するようになるほど、経営を監督する仕組みを強くする必要がある、という発想です。
この「なぜそのルールがあるのか」という理由の部分を飛ばして結論だけを覚えると、知識は非常に不安定な状態になります。理由という土台がないまま結論だけを積み上げているため、少し違う角度から問われただけで、記憶がぐらついてしまうのです。
たとえば、「公開会社かつ大会社」というひとつの条件の組み合わせだけを覚えていても、「非公開会社かつ大会社」「公開会社かつ大会社でない会社」というように、条件がひとつずつ変化した場合にどう結論が変わるのかを説明できなければ、本試験の選択肢のように条件が微妙にずらされた出題に対応できません。行政書士試験の会社法は、条文の要件そのものよりも、要件と結論の対応関係を正確に理解しているかどうかを問う出題が多く見られます。だからこそ、結論の丸暗記ではなく、「なぜその機関が必要とされるのか」という制度趣旨から結論を導けるようにしておくことが重要になります。