
朝がこわかった日々に、呼吸が戻るまで
朝が、こわいと感じる日がある。
目が覚めた瞬間、胸の奥が、ゆっくり締めつけられる。
一日が始まるはずの時間なのに、
何かが始まること自体が、少しだけこわい。
それまでできていたことが、少しずつ、できなくなっていった。
頭の中の歯車が、静かに噛み合わなくなっていくようだった。
なんとか働いていた時期もある。
水の中で、息ができていないまま、動いていた。
動けなくなってから、人との距離も変わった。
何気ない言葉に傷ついて、関わること自体が、少しこわくなった。
だから、自分を守ることにした。
期待しないこと。深く関わらないこと。
でも、それだけでは、うまく呼吸ができない日もあった。
ある日、ほんのささいなやりとりの中で、
ふと、力が抜ける瞬間があった。
特別な言葉ではなかった。
ただ、話を聞いてくれて、静かに頷いてくれる人がいた。
それだけのことだった。
今、僕はまた働いている。
元に戻ったわけではない。
調子のいい日もあれば、そうじゃない日もある。
それでも、揺れたまま働いている。
前のように、ではなく、
自分の歩幅で進んでいくほうが、今はしっくりくる。
朝が不安な日も、まだある。
そんなときは、温かいコーヒーをいれて、ゆっくり飲む。
それだけで、少しだけ、息ができる気がする。