
月とドライブ~エッセイ【シロクマ文芸部】
月を見るのが好きだ。
早朝、ランニングのため外に出た時、まだ薄暗い空に光っていた月。
昼間の青空にぼんやり浮かぶ白い月。
夕方見かけた、低い位置の大きな赤い月。
夜の帰り道で見た細ーい三日月。
どんな月も、見つけると「あ、月だ」と嬉しくなってしまう。
思い出深いのは、月と一緒にドライブしたことだ。
数年前の12月半ば。
私の勤務先が主催した味噌作りイベントがあった。会場の後片付けなどをして、駐車場を出たのは夕方4時半ごろ。
その日新潟市は曇り空だった。12月の夜は早く、どんどん暗くなる。
夕暮れの国道460号を車で走っていた時、雲が割れて満月が顔を出した。
「今日、満月だったんだ!知らなかった!」
まるくて白く、クリアに光る満月。
満月はフロントガラスの向こう、つまり私の正面にいた。うまい具合に、曇り空に隠れずにいてくれたので、しばらく一緒に走っていた。
目の前の満月を車で追いかけるのが、なんだか面白かった。
やがて自宅方面に向かうため右折する。
月は正面には見えなくなるが、その後も時々ドアガラスの向こう側に姿を見せた。
しかしとうとう視界から見えなくなり、満月とのドライブは終わった。
新潟の冬は天気がよくないので、短い時間とはいえ、すっきりとした満月が見られたのは珍しいのではないだろうか。
しかも一緒に走れたのは、なんだか嬉しい思い出だ。
(終)
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こんなふうに雲の間から月が見えると、お得感ありますよね?
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