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Photo bymadeu

エレンの仕事【毎週ショートショートnote~最低二万里】

    エレンは出勤して予定表を見た。
    今日は二万里が一件、四万里が一件。
    さっそくストレッチや筋トレを始めた。

    エレンは、町はずれにある刑場の執行人だ。
    町で罪人に課せられる刑の一つが「万里ばんりの刑」である。
    執行人は刑場の前庭で、遠心力を利用して罪人を遠くに投げ飛ばす。
    二万里だと地球を二周、四万里だと四周する。
    刑のレベルは最低二万里から十万里までだ。
    投げられた後は成層圏を突き抜けたり、太平洋に墜落したりする。
    罪人だけど、苦しくならないように、と祈ってエレンは投げる。

    昔エレンが、家に侵入した泥棒を投げ飛ばしたら、教会の屋根の十字架より高く飛んでいった。
    それで法務省にスカウトされたのだ。

    刑場は残業がなく、定時で帰れる。
    「お帰り~」
    優しい夫と可愛い子どもたちが迎えてくれて、みんなとハグをする。
    美味しい夕食、楽しいおしゃべり。

    明日も執行か、それがなければトレーニングだから。
    家で仕事のことは考えず、気楽に過ごしたいエレンだ。

    (410字)


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    #毎週ショートショートnote に参加しました。
    お題「最低二万里」

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    【今日の画像】みんなのフォトギャラリーから。
    「グラウンド」で検索。
    グラウンドの話ではないけど、金網がいいなぁと思って。

     
     

    kao

     
     
    短い小説を書き、短歌も詠む足が遅いランナー。春から秋はガーデニングも。 還暦プラス4です。

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