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Photo bydenwa_uranai1

九尾の狐火バーベキュー【毎週ショートショートnote】

    狐火が大量発生する「狐火の郷」があると聞き、フリーライターの私は興味を持った。
    早速出かけたが、夜なので道がよくわからない。
    少し先にぼんやりと灯りが見えた。行ってみよう。

    そこが狐火の郷だった。
    青白い炎がふわふわとたくさん浮かび、まるで蛍の群生のようだ。

    体格のいいおばさんが、木の下のバーベキューコンロで肉を焼いている。
    「狐火で焼いたバーベキュー、一皿千円だよ。どう?」
    「いただきます」
    おばさんは紙皿に肉を数枚乗せてくれた。うまそうだ。

    「ここが狐火の郷なんですね」
    「そう。狐がふーっと火を吹くんだよ。ここには伝説の九尾の狐がいるから、九倍の狐火が飛ぶんだよ」

    私は矛盾を聞き逃さなかった。

    「それは嘘だね。尾は九本だけど、口は一つだけだ。
    九倍の狐火にはならない」

    その時、ぼん!と爆発音がして、おばさんが白煙に包まれた。
    煙が消えた時、狸が走り去るのが見えた。
    狐火もバーベキューコンロも私の千円札も消えていた。
    紙皿には柿の葉と枇杷の葉が乗っていた。

    狸に化かされた、ってやつか……

    「肉食べてから言えばよかったかな」
    空腹を抱えた私、道もわからない。
    今夜どうする?

    (473字)

    =====
    #毎週ショートショートnote に参加しました。
    お題「狐火バーベキュー」

    すみません、文字数オーバーですm(__)m
    このフリーライターさんのシリーズ、文字数オーバー気味です。

    =====
    【今日の画像】みんなのフォトギャラリーから。
    「バーベキュー」で検索。
    どれも美味しそうで困りました。

     
     

    kao

     
     
    短い小説を書き、短歌も詠む足が遅いランナー。春から秋はガーデニングも。 還暦プラス4です。

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