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あの日の選択

    私の心の底に、 そっと沈んでいる。

    今更、掬い上げる気はない。

    小学校。 最後の運動会。
    親子競技だった。

    校庭で6年生全員が、
    父親か母親と一緒に踊る。
    ただ、それだけだった。

    私は、輪に加わり待った。
    曲が始まる。

    2人とも来ない。
    踊り始めながら待った。

    しだいに、
    観覧席がザワザワし始めた。

    私を見ている。
    そうだろう。
    一人なのは、私だけ。

    私は、混乱しながら 、
    平気な顔をした。

    さっきまで、 父も母も観覧席にいた。 お弁当も一緒に食べた。

    なぜ?

    知らないおばさんが、
    観覧席から来て、 一緒に踊ってくれた。

    私は、 仮面を被っているようだった。

    道化の仮面を。

    仮面の下では、泣いていた。

    競技が終わり、 自分の観覧席に戻る。

    母と祖母しかいなかった。
    父と喧嘩したのだろう。

    私は、何も言わなかった。

    何も言わずに、
    母から背を向けて泣いた。

    最後の競技。
    地域対抗リレーを見ながら。
    手を叩きながら。

    私は、あの日飲み込んだ。

    なぜ?

    これから先も言わない。
    そう選択した。

    誰も悪くない。

    みんな、必死だったんだ。

    ただ、それだけ。

    こちらに、参加させてもらいました。
    おっちゃん、みなさん、
    ありがとうございました☺️

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