
漁師として、いまの自分を言葉にしました
秋田県にかほ市・象潟漁港で漁師をしている、佐々木一成(ささき・かずなり)です。
2014年からこの海で漁をしています。
朝の海に立ち、風の向きを感じ、魚を待ち、獲りに行く。
その繰り返しの中に、僕の生き方のすべてがあります。
幼いころから、父の漁船に乗せてもらうのが好きでした。
けれど、父の反対もあり、すぐに漁師にはなれませんでした。
大学を出て鮮魚店に勤め、魚を捌く仕事の中で
「魚の構造を知ることの楽しさ」と「自分の手で形にする喜び」を覚えました。
父が亡くなったあと、
その思いを受け継ぐように、象潟の海へ戻り、漁師としての人生を歩き始めました。
いまは小型定置網漁をしながら、
自分の手で魚を加工するブランド「潮香(しおか)」を立ち上げ、
干物を中心に製造・販売しています。
漁が厳しい年もあります。
魚が獲れず、返済の心配をする日もある。
それでも、魚を捌くときの感触や、
海の上でしか見られない光に出会うたび、
“自分はこの海と共に生きている”と感じます。
父から受け継いだ言葉があります。
「誰も見ていないところで、人が嫌がる仕事をしろ。
誰かがきっと見ていて評価してくれる。」
その言葉の通り、
派手さはなくても、手を抜かずに一匹の魚と向き合うこと。
それが、僕がこの仕事を続ける理由です。
潮香の干物づくりも、その延長にあります。
水揚げした魚をすぐに捌き、塩をあて、風で乾かす。
手間はかかりますが、その分だけ、魚本来の味が残ります。
「漁師がつくる」という言葉に、恥じない仕事をしたいと思っています。
2014年から続けてきたこの海での10年。
決して順風満帆ではありませんが、
魚と向き合い、人とつながり、少しずつ自分の道を築いてきました。
このnoteでは、そんな日々のこと、海のこと、
そして魚を通して感じたことを、少しずつ綴っていきます。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
まだ道半ばですが、これからも一歩ずつ、海と共に歩んでいきます。